ボクシングの虫、というやつがいるらしい。
そいつに一度刺されると、身体中にそのエキスが廻り、ボクシング中毒になると。
疲れようが身体がボロボロになろうがドランカー症状が出ようが、その中毒性は強く、ボクシングがやめられない。
ボクシング依存症、と言い換えてもいい。
そんな人はたくさん見てきた。
帝拳はその辺りもキチンとしてるから、まずい状態でダラダラやらせることはないけどね。
俺で奇跡的だと言われたくらい。
…前に言ったとおり、そもそもカムバックはないけどね。
佐々木基樹も、ボクシングの虫にガッチリ刺された中毒患者の一人だ。
ボクシングのために何を失おうが、ーーその「何を」には生命すらも含まれるーー、本望だった。
イカレてる?
そうかもね。(笑)
ただ、これは思う。
己の生命をかけてもいいと思えるもの。
そういうものに出会えてそこに生命を燃やし続けられたこと。
これは、俺にとって幸福なことだったと。
....っていう、六年前の話。
そこから、まんまと復帰してみた。
後悔は、ない。

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