コスメル に到着

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俺にとって、世界中のどんな観光地よりも歴史的建築物よりも世界遺産よりも感慨深いスポット。

2011年世界タイトルマッチに挑戦したコスメル。


初めて来たのは、今を遡ることなんと15年前。2003年。


……絶対不利と周りから言われるまでもなく、スパーリングして絶対勝てないと感じたチャンピオン。

……それに番狂わせのKO勝ちしたと思ったら、余裕でクリアするはずだった初防衛戦で、リングに這いつくばってのKO負け。

「この先いくら頑張っても、この俺が世界タイトル取れることはまずない。ならばここがやめ時なんじゃないか」と旅に出たメキシコ。27歳。

西からほぼ横断して、東の最終地コスメル。


……再起して8年後、再びこの地を訪れた時には、世界挑戦するボクサー佐々木基樹のことをテレビカメラと報道陣が待ち受けていた。


……さらにその2年後。

一度引退した俺は、ボクサー佐々木基樹の魂が眠るこの島に、再び訪れた。

「良かったらまた来てください!」メキシコシティの井出さんに、お礼の挨拶に立ち寄ったつもりが、ますますお世話になってしまった。


「次また引退したら、今度こそ再び気持ちを新たにするために来て下さい」。

なんとなく、それがいいと思えた。

なんとなく。


……コスメルが近づくにつれ、なんだかゾワゾワしてくる。緊張すらする。


コスメル 行きのフェリーに乗った時にはすでに、まるで試合のリングに向かうような緊張感が自分の中にあった。


「こっちだ」

記憶力の完全に壊れた俺が、7年前泊まったホテルを覚えてる。

その空気を、その空間を。

「そしてあっちだ」。

記者会見を行った公園、リングが少し海側に傾いてて、攻めるなら海に向かって攻めろと思ったリング。

ここに間違いない。


……会場はどこだっけ?

確か五年前に来た時も、コスメルの日本人宿「カサ・コスメレーニャ」のユキコさんに聞いたんだった。

宿に着くと、ユキコさんは今日本にいると。

……まぁ、少し時間は取っている。

今日は近所のスーパーに買い出しにでも行って飯食ってゆっくりしておこう。


……スーパーを出た瞬間。

「……あっちだ」。

そう分かった。


……思った場所に、その会場はあった。

5年前、無念とともに人生の再スタートを誓った場所も、そのままあった。


……一気に、感慨が深まる。

「なんとなく」で来た場所は、やはり俺にとって世界一の想いが詰まった場所だ。


井出さんが良かったらって言ってくれなかったら、自分すらこの地に眠る無念を忘れていた。

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