新生プレジデントの新連載 | 笹井恵里子のブログ

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執筆は苦手、でも企画立案と取材が大好きなジャーナリストです。

 あと2週間、あと1週間、そしてあと4日……と本の締め切りまでの日数を毎日数えながら、生活しています。いえ、原稿を書いています。予定通り7月31日に書き終えて、オリンピックを見たいし運動したいし、映画を見たいし、本も読みたいなぁ・・・と思います。

 

 7月26日発売のプレジデントから星野貴彦さんが編集長を務められることになりました。

 その新しいプレジデント、大特集のテーマを聞いた時、思わず笑ってしまって。

「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」ーーなんて星野さんらしいんだろうと思ったんです。

 

 私が星野さんと出会ったのは5年前、2019年の9月でした。あれからもうすぐ5年になりますが、この間の一番の思い出(?)といえば、間違いなくゴミ屋敷を一緒に掃除したことでしょう(笑)。星野さんに聞いても、きっとそう言うはず。

 その模様はプレジデントオンラインに掲載され、100万PVを超える大ヒット、のちに「潜入・ゴミ屋敷」として本になりました。(ちなみに星野さんが出てくるそのオンライン記事は→年収1000万円超でもゴミ屋敷に住んでいた60歳男性は「死んでよかった」のか

 

 大特集テーマを見て、ゴミ屋敷を掃除する前後に、星野さんが話していたことを思い出しました。自分の本に記しているので、以下抜粋します。

 

<この件を話したプレジデントオンライン編集長の星野貴彦さんが「一緒に掃除をしたい」という。これまで多くのメディア関係者にゴミ屋敷の話をし、大半の人が興味を示してくれたが、「自分もやります」と申し出てくれたのは彼が初めてである。

 とても意外だった。

 星野さんは都心のきれいなオフィスで、スマートに仕事をする姿がよく似合い、泥まみれ汗まみれは不釣り合いだったからだ。以前、「ゴミの中で死ぬこと」について話していた時、彼はこんなことを言っていた。

「僕は人が死んでも悲しくない性分なんです。仕事関係のある方が若くして突然亡くなった時、面識のない妻のほうが泣いてしまう始末で、自分の冷酷ぶりに驚き、戸惑いました。また父をがんで亡くしていますが、周囲に迷惑をかけるような人だったので、その時も正直ほっとしたと言いますか……。だからもし身内がゴミ屋敷に住んでいて、それで亡くなったら、その親戚の方は『良かった』と思うのではないでしょうか>(「潜入・ゴミ屋敷」より)

 

 だから今回の特集、「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」は、星野さん自身が知りたかったことなのではないかなと感じました。

 星野さんは客観性の中に、ご自分の面白さの軸がベースにあるのが、いいところだと思います。自分の面白さの軸でなく、編集長が「読者が求めている」とか「売れているから」重視になると、雑誌として迷走しやすいですから。これは私の原稿にも言えること……。

 

 大特集の中で、<俳優 東出昌大 × サバイバル登山家 服部文祥

         社会的に死んだ人間は、いかにして生きるべきか>は企画のセンスが素晴らしいと思いましたし

 森永卓郎さんの「末期がんになって悟った人生の意味」はとても共感し、面白かったです。特に「ロクでもない仕事のほうが給料が高いのが、世の中の大原則」は、なるほどなぁと思いました。ロクでもない仕事・・ではないのですが、私は誰かの言葉をまとめる仕事の依頼が最近とっても多いんです。全部引き受けるわけではなくて、自分が楽しそうと感じたものだけ受けますが、「本当にやりたいことなのか」と問われると、どうなのかなと考えていました。

  

 さてさてそんな新生プレジデントで私も連載をリニューアルし、新連載として第一回が掲載されました。

 その時々の一番のネタを、〝自分の言葉で〟書いていきたいです!