病気になったら病院へ、

病気になりたくなければ鍼灸を。


群馬県前橋市を拠点に出張専門鍼灸を開業している、


ささき ひでかず

(本名・佐々木秀和)


です。


 今回は臓腑論、臓腑と蔵象学説について投稿します。詳しいことは後日投稿しますので、ここでは大まかに触れていきます。

臓腑
臓(肝・心・脾・肺・腎)
 常に精気によって満たされている器官のことです。主に生理物質(気・血・津液)の化生と貯蔵、つまり生理物質を変化させたり貯めておいたりをしている器官です。また、精神活動にも関与してます。中身が詰まっている状態をイメージすると分かりやすいですね。
 五臓に貯めている生理物質は常に満たされているのが正常な状態です。しかし、ストレスや気の消耗が起こると機能低下するために病態は虚証が多いです。

腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱)
 水穀の受盛と伝化を担う中腔器官のことです。わかりやすく言うと、飲食物を受け入れて、消化・吸収・排泄を行っている器官です。こちらはものを通過させる状態をイメージすると分かりやすいですね。
 滞らずスムーズに流れているのが正常な状態です。しかし、飲食物や身体の熱が停滞することで機能低下するために病態は実証が多いです。
 それぞれの五臓とは表裏関係にあります。

奇恒の腑(胆・脳・脈・骨・髄・女子胞)
 臓と腑のいずれの特徴を持つ腑のことです。飲食物を通さない中腔器官ですが、精気を貯めておく機能も兼ね備えてます。胆は六腑にも属してますが、決断力も含まれ、飲食物の伝化しているので、奇恒の腑にも属します。

蔵象学説の要点
・各臓の機能に関連した領域を表す概念
 東洋医学では人体を構成する組織・器官をそれぞれ単独で考えるのではなく、関連する機能を包括的に捉えます。例えば、東洋医学での「心」は西洋医学の心臓だけでなく、循環器系の機能と神経系の機能の一部を含めて捉えるべきです。
・外部環境との関係
 各臓腑は季節、社会環境や自然環境などと密接に関係しており、それらに大きく影響を受けます。そのため治療では問診を行い、患者のおかれた環境や習慣などを知るべきです。
・生理と病理は表裏一体にある
 東洋医学の生理機能の異常は病理へと結びつきます臓腑はそれぞれ異なった機能や特質を持っているため、機能低下が起こるとそれに応じた病的な症候があらわれます。また、逆に病的な症候を捉えることで、各臓腑の機能低下を知ることも出来ます。
・臓腑と生理物質および陰陽
 五臓はそれぞれ生理物質との関連する度合いが異なります。
例えば、
肝を病むと…気が滞る。血の運行に支障が出る。
心を病むと…血の運行に支障が出る。精神状態に影響が出る。
脾を病むと…生理物質が不足したり、痰濁が生じたりする。
肺を病むと…気が不足したり、津液の運行に支障が出る。
腎を病むと…気と精が不足したり、水分代謝に影響が出る。