病気になったら病院へ、
病気になりたくなければ鍼灸を。
群馬県前橋市を拠点に出張専門鍼灸を開業している、
ささき ひでかず
(本名・佐々木秀和)
です。
気血津液論から今回は血(けつ)について投稿します。血は一般的に血液を想像してもらえるとわかりやすいですが、解剖生理学でいう血液とは厳密には異なります。解剖生理学でいう血液は赤血球、白血球、血小板といった区別がなされてますが、東洋医学でいう血は飲食物から形を変えた赤い液体のことをいいます。生成と作用が異なり、解剖生理学でいう血液と東洋医学でいう血はイコールではありません!
血の生成
脾の昇清作用によって上焦に運び込まれた水穀の精気と、肺の呼吸作用によって取り込まれた清気が結びついた営気が津液と原気を取り込みます。さらに心の熱(君火)によって赤くなり、血(営血)となります。
血の生理作用
滋養作用...臓腑、皮膚、筋肉、骨、目、耳など全身にに栄養を与え、身体を潤し身体がスムーズに動かせるようにする作用。
寧静作用...精神的に落ち着かせる作用。血が十分あり、循環していることで意識が明瞭になり、精神が安定します。
血の循環をサポートする心・脾・肝の作用
血は心の推動作用によって全身を循環します。肝の疏泄作用のサポートによって全身を正常に巡り、各器官や組織に栄養を送ります。また、肝の蔵血作用により、血の流通量は調節され、必要な部位に適度な血量が行き渡るようにしています。そして、脾の統血作用により、血は血脈の外へ漏れ出さないようになっています。
気と血の関係
・血の巡りは心気の推動作用、肺気の散布作用、肝気の疏泄作用によるため、「気は血を巡らせる」と言われています。
・気の固摂作用により、血が正常に脈管中を流れ、外に漏れ出さないように保たれているため、「気は血を摂す」とも言われています。
・気の気化作用により、血の基礎物質である精を血に転化する原動力になってます。

