御井神社(各務原市)  | 鬼丸のブログ

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気儘に写真を載せてます。

主に、城跡・神社かな。

訪問日 平成27年 2月 1日


今回参拝したのは、各務原市三井町に鎮座する「御井神社」。

三井山の「御井神社 奥之宮」に参拝した以上、

当然こちらにも参拝せねば。(笑)


「御井神社」は、各務原市内の金幣五社の一社で、

元は三井村の産土神であったが、

現在は、各務原市稲羽地区の産土神とされている。


創建時期は、不明。

創建当初は三井山山頂に本殿があり、三井山全体が境内であった。

三井山には祭祀遺跡もあり、又、

多くの出土品が発見されていることから、

昔から信仰の対象だったと考えられる。

近くに木曽川が流れており、軍事上の重要な位置であったため、

戦国時代には、三井山山頂に「三井城」が築城される。

この時、「御井神社」は三井山の麓の現在地に遷座する。

又、その際、「御井神社」の一部は分祀され、

上中屋町の天神社(現・天神神社)になったという。

「三井城」は、天文17年(1548年)、

尾張国の織田信秀に攻められ落城し、そのまま廃城となる。

その後、「御井神社」から分祀され、

三井山山頂に「御井神社奥之宮」が創建されたとのこと。

尚、かつての所在地である三井山は、

神社より約900m東南東に位置する。


元々の参道の入口付近。
石碑があり、この手前には、三井川が流れている。

御井神社1 御井神社2

「鳥居」付近。

「鳥居」は、「神橋」の奥と手前の両方に建っている。

再度、石碑がある。
御井神社5


「鳥居」横にある「由緒書」。
御井神社3 御井神社4


  式内金幣 御井神社  由緒概畧

 御井神社は、大国主大神の第壱

御子御井大神を主祭神とする水霊

水神の御社であり、安産と育児、

生命の守護として、古来多くの

人々から深く信仰せられている。


仲哀天皇九年 三井山 元宮跡には、

 豪壮な社殿が聳え、神田三町歩

 余の奉進が天皇より 四月に有り。

和銅五年(七一三) 日本最古の史書

 「古事記」上巻に御井大神の事

 績の記載有り。

   三井に湧き出る水で御井神を

  産湯され木の俣にあずけ

延喜五年(九〇五) 式内郷社に列す。

天文一年(一五三二) 土岐弥一郎、

 三井山築城の折、御社殿を当時

 御旅所であった現在地に遷宮。

元文三年(一七三八) 桜町天皇より、

 神階正一位の神額神鏡を賜わる。

明治六年(一八七三) 明治維新政府

 太政官布告にて、郷社に列す。

 戦後、神社庁より金幣社に昇格。

      平成八年十月吉日

        御井神社

          宮司 岩井 勝彦

                   謹書


「神橋」。

境内に入いる際は「ねがい橋」、出る際は「かない橋」となる。御井神社6 御井神社39


東側にある車用出入口にある「鳥居」。

今回は、こちらから入った。
御井神社7 御井神社8


境内に入ると直ぐ右手には、よく見かけるあれが。
御井神社14


乃木希典像。

先日の「神明神社」にあったのと瓜二つ。

若しかして、同じ型枠から量産?
御井神社15


最近では、見掛けなくなった、昔懐かしい二宮金次郎像もあった。

今日も、勤勉勤労お疲れ様です。(笑)
御井神社17

「手水舎」。

『ちはやぶる 神のこころもうつるらむ

            さわやかにすめる 御手洗の水』
御井神社9 御井神社10


「拝殿」附近。

「拝殿」は、内千木で鰹木8本。

御井神社45 御井神社36


「拝殿」横にある御祭神等の説明書。

これによると、「御井神社」の「本殿」左右に、

「田の中神社」と「津島神社」が鎮座している模様。
御井神社13

「本殿」は、内千木、鰹木10本。
御井神社32 御井神社31

「本殿」を背後から。
御井神社30 御井神社27

「拝殿」の西側に「摂社」等がある。
御井神社18

「鳥居」手前の西側に、よく分からないが、何かが祀ってあった。
御井神社38

こちらは、「永代 常夜燈」。
御井神社20 御井神社19

  

     永代 常夜燈の由来(解説板)

 三井坪内氏は、一六〇一年(四〇一年前)初代安定氏から始まり、

この常夜燈は十代目定高氏が、國家安全を願い、一八〇二年(二〇〇年前)奉献したもので、ふるさとの歴史を語るためにも貴重な石造物として、「各務原市の石造物」(平成元年刊行 各務原市教育委員会)にも紹介されています。

 坪内氏が村民と分家の繁栄を祈り、御井神社を守り神として敬神の心を大切にしていたことが理解できます。

              平成十四年二月吉日 御井神社


「常夜燈」には、確かに「坪内定高」や「享和二」の文字が見える。
御井神社21 御井神社22


「摂社」。

「鳥居」は、二重になっている。
御井神社34 御井神社33


向かって左の小振りな祠が、「神明神社」。

内千木で、鰹木4本。

右の祠には、「御鍬神社」「秋葉神社」「住吉神社」が、

合祀されている模様。

こちらは、内千木、鰹木6本。

御井神社25

御井神社23 御井神社24

「鳥居」同様、「狛犬」も二対になっている。
御井神社26


「摂社」を背後から。
御井神社29


続いて、「拝殿」の東側へ。

東側には、「社務所」等が建ち並ぶ。
「社務所」前に建つ「神馬像」。
御井神社41


「社務所」前にある「手洗場」。

御井神社42


「神馬像」と「手洗場」の間には、「神水の泉」がある。
御井神社44 御井神社43

       神水の泉(解説板)

 天文年間の頃、領主三井弥市郎が

三井山築城にあたり、御井神社は

現在地に遷宮されております。

 この地には、渾渾として湧き出る

神水の泉と、水の神を祀る元宮を

起源とする五穀豊穣・集落の繁栄を

祈願する「綱長井」の池(三井池)より

流れる三井川の清流を備えており、

此処に悠久不変の偉大なるご神徳を

賜る崇高の鎮座地として先人により

定められたと伝えられております。

 以来、この泉は神水として四七〇年に

および、水の神を奉仕する御井神社の

深い崇敬の歴史的根源の象徴として

大切に保存管理がなされております。

 平成十五年十月吉日  御井神社



最後に、「御朱印」と御下がり、そしてパンフレット。
御井神社47



「拝殿」や「本殿」が、予想よりも立派で、少し驚いた。

普段は、近所の子供達の遊び場になっている

地元に根付いた良い神社だった。