よりもい(宇宙よりも遠い場所) | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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香港を拠点に活動する個人投資家であり、自称「投資戦略予報士」Mr.Gがお伝えする海外投資の生情報。
ねだるな勝ち取れ、さすれば与えられん!

 

「宇宙(そら)よりも遠い場所」略して「よりもい」と称される。

 

 

最近のアニメは、「約束のネバーランド」が「約ネバ」と略されたり、「ホリミヤ」が「堀さんと宮村くん」だったりやたらと省略されてなんだかわからない題の作品が多いが、「よりもい」はその中でも題名の中からひらがなだけを取って略されている典型的なイミフ題名作品と言える。

 

基本は、題名が長くて(元々口数の少ないヲタクのコミュ障には)適さないので略されるようになったと思われるが、題名が長くても略されないものもあるので特に原則はないようだ。

 

「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」は「あの花」と略される。

題名の長さでは「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が1位で「こち亀」と略されている。

 

「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」→「青ブタ」

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」→「やは俺」

「Re:ゼロから始める異世界生活」→「Re:ゼロ」

 

どうやらアニメの題名は文字数が基本的に拡大傾向でインフレ(文字の価値が下がっている)のようだ。

 

「よりもい」、「約ネバ」、「ホリミヤ」、「きめつ」などは、単なる省略というよりは語呂の良さとキャッチーさを狙ったものだろう。

 

長い題名の話が長くなってしまったが(笑)、「よりもい」は4人の女子高校生たちが、それぞれの想いを秘めて南極大陸を目指すという突拍子もなく、そして割と感動的な話だ。

 

南極にいつか行きたいと思っている友人から勧められて観はじめたが、面白かったので週末に13話をNetflixで一気観した。

13話くらいで完結するシリーズは観やすくてありがたい。

平行して観ている「ジョジョの奇妙な冒険」などは、第4シーズンまでの合計が152話もあるので終わりが見えない。

 

人気の「進撃」とか「きめつ」とか「呪術廻戦」とか「約ネバ」は、どれも青少年には少し血なまぐさすぎる感じがするが、「よりもい」は大人が観ても楽しめるし、教育上も小中高生にお勧めできるまったく血なまぐささや化け物との戦いはない作品だ。

とはいえ、女子高校生たちが南極に行くという突拍子もない大冒険を実現する為には、闘って乗り越えなければならないことは沢山あり、それぞれが心に抱えた葛藤と戦い続けるという内面的な闘いのストーリーとも言える。

 

「宇宙よりも遠い場所」という題名は2007年に昭和基地に招待された元宇宙飛行士の毛利衛さんが「宇宙には数分でたどり着けるが、昭和基地には何日もかかる。宇宙よりも遠いですね」と話したことに由来するらしいが、確かに南極に行くというのは大変そうだ。

 

アニメ製作にあたっては、文部科学省、国立極地研究所、海上自衛隊、SHIRASE5002(WNI気象文化創造センター)などが協力しており、南極にたどり着くまでのプロセスから昭和基地の様子などなかなかリアルに表現されている。

 

映画では、南極生活をリアルにコミカルに描いた「南極料理人」も南極好きのひとにはお勧めだ。

 

 

わたしは、あまり遠いところや過酷な自然環境の場所にはあまり好んで行きたいと思う方ではないので、当然のことながら、南極大陸というところに行ってみたいと思った事はないし、多分死ぬまでに行くこともないだろうと思うが、この作品を観て少し行ってみたいと思った。

 

人類にとってウイルスすら生き残ることのできない南極は地球上でも最も過酷な未開の地であり、そこに行くことは、単に遠く、手続きや準備が大変でお金がかかるという事だけでなく、命がけのプロジェクトであり、そんなところに女子高校生が行くということは、誰もが不可能だと考えるし、その理由も見当たらない。

 

これは、単に題材として、女子高校生と南極大陸という最も遠いものを結びつけただけに過ぎないが、人間がその遠いものを求めてチャレンジすることを冒険という。

 

南極でなくても、北極でも、ヒマラヤでも、深海でも、宇宙でも、最も行くことが難しく遠い場所に行こうとするのは、人間の本能的な探究心というか冒険心なんだろうと思う。

 

「そこに行けば、何があるの?」

「そこに行けば、何かが変わるの?」

「どうしてそんな危険を冒してそこに行く必要があるの?」

 

・・・と多くの人は考えるだろうが、実はそこに行くのに明確な理由など要らないのだ。

 

「よりもい」に登場する女子高校生4人のうち、南極に行かなければならない絶対的な理由を自分の心の中に持っていたのはひとりだけで、うちひとりはそもそも芸能界の仕事で行かなければならなかったが、行きたくないとすら思っていた。

もし、4人が出会っていなければ、一番強く行きたいと願っていたひとりだけの力ではたぶん行けなかっただろう。

 

自分ひとりがいくら強く願っていてあがいても、ひとりでは行けなかった。

結果として出会った4人だからこそ行けたし、行った意味があったのだ。

 

主人公の玉木マリ(キマリ)は、漠然と冒険を求めるが一歩踏み出せない普通の少女だったが、南極という冒険の目標を見つけて一歩踏み出した途端、冒険者としての本能に目覚める。

 

冒険をするのに理由は要らない。

 

冒険をしたいから冒険をするのだ。

 

そしてその冒険には仲間が不可欠だ。

 

冒険をすれば仲間が集まるのか、仲間が集まってから冒険するのかは分らないが、冒険者の周りには冒険に必要な仲間が自然に集まる。

 

それが人間の本能であり、神から与えられた才能なのかもしれない。

 

一度きりの人生、冒険しないで何をする?

 

行ったことのない場所に行き、やったことのない事にチャレンジし、見た事ないものを自分の目で見て感じるのだ。

 

冒険ほど青少年少女たちに学びを与え成長させるものはない。

 

今はコロナで旅行には行けないが、早く行けるようになれば良いと思う。

 

わたしも自分の目でオーロラを見てみたい!