やりたいことをやる人生と、我慢する人生 | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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50代グダグダちょい悪おやじMr.Gの趣味と海外投資に関するコラムです。
香港を拠点に活動する個人投資家であり、自称「投資戦略予報士」Mr.Gがお伝えする海外投資の生情報。
ねだるな勝ち取れ、さすれば与えられん!



「2種類の人間がいる。」

「やりたいことをやっちゃうひとと、やらないひと。」

矢沢永吉さんの出ているNISSANのTVCMのキャッチフレーズが印象に残った。

「やりたいことをやっちゃう人生のほうが間違いなくおもしろい。」と言い切る永吉っさんはカッコイイ。

2種類の人間…このCMを見た人は、自分がいったいどちらに属するのかふと考えてしまうだろう。

自分は、かつて「やらないひと」だった。

それは、いろいろな理由をつけて「我慢する」ことが美徳だと思っていた?からかもしれない。

今は、どちらかといえば「やっちゃうひと」だ。

たぶん、これからも「やっちゃう」だろう。

何を?

それはわからない。

やりたいことは、いまでも明確ではないがそれを探すのが人生の楽しみでもある。

「やっちゃうひとと、やっちゃわないひと」というこのCMの分類は、簡潔でわかりやすく、インパクトもあるが、やや漠然としている。

そこには、世の中の人の大半が永吉っさんのように「やっちゃうこと」が出来ないひとであるという前提で、でもその気になれば「やっちゃえるんじゃない?」「やっちゃおうよ!」とハードルを低くして呼びかけるような広告の意図が見える。

「くうねるあそぶ」時代の日産は、結構エンジニアが好き放題やっていて面白かった。

あのバブル期のように活気のある開発姿勢に回帰しようという動きなのかもしれない。

最近の?日産のクルマでは唯一気になって欲しいと思えるR32やR34のスカイラインGTRみたいなのをまた作って欲しいものだ。

さて現実の人生に話を戻すと、やりたくても「やらないひと」が大半ではないだろうか?

このやりたいことを「やっちゃうひと」と「やらないひと」の分類をもう少し補完するならば、まず「本能に従うタイプ」と「理性に従うタイプ」の2種類の人間がいるということ。

そして、最近感じ始めたことだが、人間には2通りの本質があり、ひとつは「変化や革新を好む人」。もうひとつは「変化や革新を好まず、今を守るひと」だ。

これは理屈ではなく、実際にあると思う。

政治の世界でも革新と保守に分かれるが、実は人間ひとりひとりは、革新派か保守派のいずれかだ。

自分はもともと生まれつき革新派だったように思うが、単に保守化した革新派だったように思う。

変化を好む革新派タイプは、物事が良くなろうが悪くなろうが変えずにはいられない。

世の中に存在している大勢の流れというものを嫌うのが革新派タイプで、流れているものは止めたいし、進むにしても大勢とは別の方向に進みたい。

坂本龍馬が死ぬときに、川上に向かって流れに逆らって死んだというのも同じかもしれない。

一方、保守派タイプは、流れを変えることを嫌い、全体の流れに従って快適に生きることを好む。

実は、女性の多くがこの性格ではないかと思う。

女性の本来持っているDNAは、現在の環境下でもっとも効率よくサバイバル可能な方向に判断が働くプログラムなのではないかと思う。

そして、男性よりは女性の方が本能的であるということを考えると、多くの女性は本能的に保守派タイプであると考えられる。

流れを無理に変えることや逆らうことは、往々にしてろくな結果を生まない。

それでも、流れに逆らったり変えたりすることで、そのひとの人生は大きく変わることがあるというのは事実だ。

占い師のテクニックとして、生活の基盤を致命的に揺るがさない程度にすべてのことを順番に否定していくというのがあるように思う。

そのことでその人の運命は相当変わる。

そして、その結果がどんなに悪くても、それが更なる幸福につながると考えれば意外と乗り越えられてしまうのが人生だ。

なので占い師はその結果がどんなに悪くても感謝される場合が多い。

「人間万事塞翁が馬」というところだ。

女性の凄いところは、単に防御本能から保守的な判断をしているようで、実は宇宙規模の時の流れの中で人間が運命の流れに逆らう愚かさを知っているかのようなところだ。

もしそうだとすると、どれほど革新的な「やりたいことをやっちゃうひと」も、保守派の女性の意見に耳を傾けざるを得ない。

「やっちゃうひと」が敢えて「やらない」と決めるときの判断要素は非常に重要だ。

そして、時にはそういうこともあるべきなのかもしれない。

投資においても、流れを読んで流れに乗る方が、流れを変えようとしたり、逆らったりするよりも一般的には遙かに勝率が高い。

それゆえ男性よりも女性の方が投資に向いていると言われるのかもしれない。

しかし、投資の世界で最強なのは、「流れに乗る人」ではなく「流れを作り出す人」だろう。

流れというのは、大多数の「やりたいこと」の集合体であり、それを作り出すのは、大多数の流れに乗らない最初の誰かだ。

この保守派と革新派の確執は永遠に終わることがない。

どちらが正しいとも、どちらが間違っているとも言えない。

やりたいことをやっちゃうか?我慢するか?の判断は、簡単に「やっちょおうよ!」といえるような単純なものではない深いもので、決して「我慢したひと」の人生が「やっちゃったひと」の人生に劣るという事もない。

保守派であれ革新派であれ、理性派であれ本能派であれ、それぞれがやっちゃったり我慢したりの繰り返しの中で、やっちゃったことや我慢したことを、喜んだり後悔したりするのが人生なんだと思う。

どちらにしても、皆さんには自分が後悔しない人生を歩んでほしい。