今回ご紹介するインベスターズトラストの「S&P500連動型15年積み立て元本140%保証」という商品は、他社には無い元本の確保に主眼を置いたユニークな商品です。
「エボリューション」が、ロイヤルロンドンやハンサードが提供するのと似たような、ファンド選択を前提とした積立型商品であるのに対して、この「S&P500 INDEX15」は米国のS&P500 INDEXにだけ投資をしていくものです。
元本の保証性は高いが、期待利回りは5%行かないといったところでしょう。
既にフレンズプロビデントやロイヤルロンドン、ハンサードなどの積立てをやっているひとが、追加で学資保険の代わりや、老後の年金運用にやるものとしては悪くないような気がします。
ケイマン島のインベスターズトラスト(ITA)が提供する商品には、以下の様なバリエーションがあります。
【積立型 Regular Contribution Plan】
★EVOLUTION(エボリューション)
★S&P500 INDEX 15年
【一括型 Lum Sum Plan】
★S&P500 INDEX 7年
★PLATINUM/PLATINUM SELECT/PLUTINUM PLUS
今回は上記の積立型の中で、「S&P500 INDEX 15年」という商品の内容を特別にご紹介したいと思います。
この商品が良い悪いという評価は、今のところ何とも言えませんが、日本人の好きな「元本の保証性の高い安全な積立型投資商品」というカテゴリーに入るものだと言えます。
目論見書上、この商品は15年積み立てで、満期時に元本の140%が保証されるというものです。
積立期間は15年のみで、その間の積立金は100%USAのS&P500指数に投資されます。
15年後、仮に表面上の利回りがマイナスであったとしても、投資元本の140%は解約時に返還されるというものです。
単純にS&P500に投資するだけなので、マイナスにはならないという考えなのかもしれませんが、特に債権でヘッジをして元本を確保するような仕組みが裏側にあるわけではありません。
これはどうも銀行を利用した仕組債の類と考えて良いようです。
最近の情報では、ケイマンのローカル金融機関に加えて、HSBCとモルガンスタンレーが新たに担保を提供する金融機関として追加されたとのことです。
つまり、この商品における元本の保証性もしくは140%保証というのは、S&P500指数の変動幅がある一定の範囲内であれば金融期間によってUSドル建ての元本が確保されるよう仕組債であると推測されます。
当然、為替についてはヘッジされませんので、円ドルの為替リスクは補填されません。
ちなみに、一括型の「S&P500 INDEX 7年」の場合は、一括投資で7年後元本保証となっています。
■参加可能年齢: 18-70歳
■投資通貨: USD
■最低投資額: USD200/月~
■増額: USD200/月~で別建て証券
■支払頻度: 毎月、4半期、半年、年
■最大前払い期間: 3年分までの支払いを前払い可能
■支払猶予期間: 90日まで未払い分の一括清算可能
■投資期間: 15年
■イニシャル期間: 2年間
■証券復活: 証券失効後2年以内は証券復活が可能
■満期: 満期時には証券は解約される
■支払休止(プレミアムホリデー): 2年間のイニシャル期間終了後はいつでも無期限で休止可能。
しかし、ロイヤリティーボーナスの権利は失う。
■最低引き出し額: 最低USD600~ (イニシャル期間終了後のみ可能、90日以内に支払い)
■最低維持証券バリュー: 解約返戻額+USD2400
■死亡保障: プランバリューの101%が証券保有者死亡時に受取人に支払われる(30日以内)
■受取人の証券継続オプション: 被保険者死亡時に、受取人は101%の保障を受け取る代わりに証券を継続する権利を行使できる
■15年後の満期時に於いて、投資元本の140%が保証される
■ロイヤリティーボーナス: 未払いや、減額、一部引き出しが一切ない場合のみ適用
支払プレミアムに対して7.5%が1-10年分に関しては10年目の終わりに、11-15年分については15年目の終わりに支払われる
【手数料構造】
1)年間管理費(Annual Administration Charge): 支払プレミアムに対して年間1.7%が年度末に差し引かれる
2)月次手数料(Policy Fee): 毎月USD7
3)資産管理費(Asset Manegement Fee): アカウントバリューに対し、毎月0.125%(年1.5%)
4)ビッド/オファー(Bid/Offer Spread): 年間積立額USD6,000未満=2%
年間積立額USD6,000以上=0%
5)解約手数料(Surrender Charge): 全ての未払い年間管理費(1.7% x 月支払額 x 残存ヶ月)