妻は帰ってきて、また寝室に行った。
僕はとりあえず安堵し、とりあえずリビングにいることにした。
見たいわけでもないテレビのスイッチを入れ、画面を見ていたが内容は何も入ってこなかった。
安心したとはいえ、やはり気持ちが知りたいので落ち着かない。
しばらく我慢したが、限界をむかえた僕は妻のいる寝室に行った。先ほどと同じく、妻は向こうをむいて寝ていた。
僕は妻の気持ちを知りたくて話しかけたが、妻からの返答はなかった。
横にいる妻を見つめながらどうするべきか考えていた。すると、妻の小さく丸まった背中が悲しげに見え、思わず抱きしめた。妻は動かない。
気持ちが昂った僕は、耳元でごめんと囁き、そのまま頸にキスをした。