12月18日に、岐阜県可児市中部中学校へ「いのちの授業」を届けてきました。
可児市の助産師さんや、養護教諭の土谷先生がつないでくださったありがたいご縁です。
私は名古屋市出身ですが、本籍地はずっと父の実家の岐阜県恵那市でした。そのため、すぐそばの可児市の方言や景色が懐かしく、とっても心地よい(*^^*)
大きな垂れ幕で迎えていただきました。
2年生・3年生合わせて約600人の生徒さんたち。
会場中を歩き回りながら「いのち」を一緒に感じる時間。
いのちの始まりの大きさ、おなかの中で誰もが頑張っていたこと、生まれるときに発揮したすごい力。そして、誰もが生まれた時に抱っこされて笑いかけてもらったから今があるという事…。
そして、「授かること」を真剣に考えてほしい、愛と恋の違いは…○○○○。など、「いのち」「生きる」「未来」を考え感じあう、そんなお話です。
生徒さんたちの感想から…。
「死にたいとか、消えたいとか、めちゃくちゃ思っているけれど、ダメだなって思った。そして、ふざけて赤ちゃんをつくるということは、自分たちにとっても赤ちゃんにとっても、とてもむなしいことだと思った」
「いつも親へ感謝とかすることはなかったけれど、今日家に帰ったら親に感謝したいし、自分の命も人の命も大切にしたいと思った。また、仲間はずれにされている人とか見たら、助けたいと思いました」
「おなかを切って僕を産んでくれて、本当に感謝しています。おじいちゃんやおばあちゃん、親戚の人まで駆けつけてくれたので、うれしいです。僕はお母さんのおなかの中で死にそうでした。でもそれに気づいて手術をしてくれた医者にも感謝したいです」
「お話の中で、『あなたが生まれた時に涙を流して喜んだ人がいる』と言いながら、たくさんの赤ちゃんとお母さんの写真が出てきました。
私の家にも、生まれたばかりの私を抱いたお母さんの写真があります。目元が赤くてすごく笑顔で、お話を聞きながら思い出しました。最近は家で、めんどうくさいなと思うこともあるけれど、それでも私のことを大切にしてくれていて、私も大切にしてもらっている命を大切にしたい」
「今日の話を聞いて、子どもが一人生まれることは世の中にとって当たり前だけれど、お母さんや家族にとってすごいことなんだと思いました」
「正直自分のことはどうでもいいって思っていたけれど、少しくらいは自分のことを大切にしようかなと思えるようになった」
「この世にいる人全員は、生まれた時に絶対に喜んだ人がいるという言葉に感動しました。話を聴く前までは生まれた時のことなどを考えることはあまりなかったけれど、今日の話を聴いて自分の体を大切にしたいと思いました」
一生懸命に書いてくれた感想文を読むと、胸がいっぱいになります。中には、今は家族と一緒に暮らしていない生徒さんもいる。どの生徒さんにも私が伝えたいことは、「おなかにいた時や生まれた時は笑顔で迎えられた」ということ。
助産師として関わってきた中で、笑顔で迎えられていないいのちは一人もいないことを私は知っているからこそ、伝えたい。
生徒さんたちへのお話しの後は、保護者さんたち対象の「家庭で伝えるいのちと性」のお話も届けさせていただきました。
性感染症や妊娠中絶の現状、なぜ子どもたちが性的に誤った情報を得る機会が多いのか。
性行動開始年齢が早い生徒さんの共通点は、「心が○○○○」で「家庭内の○○が少ない」という事実。性教育を学校任せにできない理由。それは、家族しか知らない○○のお話を子どもたちに伝えてほしいから…。
保護者さんだけではなく、市役所の方、助産師さん、保健師さん、地域の方…。嬉しい出会いがいっぱい。誕生学のお仲間もかけつけてくれました。
私自身、二人の娘の保護者。いつも保護者の気持ちでお話ししています。保護者さんたちが、たくさん感想を書いてくださってとっても嬉しい。
「今日の授業を楽しみにしてきました。自然に涙が出て、誕生してくれたことの喜びや感動、新鮮な気持ちを思い返す機会をいただけました。家に帰ったら、このことを娘と話したいなあと思います。可児市でもこのような話を、子どもたちやなにより親たちに聴いてほしいです」
「自分が母親として何を伝えればいいのかはっきりわかった」
「新しい性教育の在り方を学ばせていただきました。脅しと禁止の教育しか知らない私たちも、もっと勉強して伝えていけるようにしなければと思いました。こんな感動的な講演会ができる、直井先生の人間性が伝わってくる貴重な時間となりました」←(照れます、ありがとうございます)
「心に響くお話でした。子供たちの今の現状がどうであろうと(家庭環境やいじめなど)、ゆるぎないのは、生まれてきたときに両親や周りの大人が喜んだ、その子の安全や幸せを願った…ということ。そのことさえ自分の心にしっかり刻めていれば、人はみんなちゃんと生きていけると思えました」
「息子がいます。最近急に、私に自分の思いをぶつけてくるようになりました。私自身、自分を見失うようなときがあります。生まれた時はとても幸せだったという事を思い出すことができました。こどもが変化していくとき、私も変わっていかないといけないなと思っています」
「ありきたりの性養育ではなく、今の子供たちにすぐ聴いてほしい内容でした」
「感動して、私、泣いちゃいました。改めて子供たちが生まれた時のことを思い、ほっこりしています」
可児市教育研究所の渡邉先生はじめ、中部中学校の校長先生、養護教諭の土谷先生、ご縁をつないでくれた助産師さん、突然妊婦ゲストをお願いした素直先生、皆さま、ありがとうございました。
授業の様子を、中日新聞と岐阜新聞の記事にもしていただきました(記事はこちら
)。生徒さんたちの心と体の健康と、輝く未来を願っています。