王志安氏(54)

メディア人として活動を本格化したのは

 江沢民元国家主席と胡錦濤前国家主席の時期。

習近平体制になり、当局に「目を付けられた」と知り、

 身の危険を感じ家族と共に日本へ移住。

●中国でタブー視される天安門事件や党大会の内実、メディアの世論操作、

 安倍晋三元首相の国葬取材、ウクライナでの現地取材。

。。。

王さん。。気を付けて。。日本にもむこうのスパイが沢山いるから。。

・・・・・・・

https://news.yahoo.co.jp/articles/7bc1b70f075098315d3cba5ab6393a65a54b7eba

 

 

日本から「不都合な真実」発信 中国脱出の元国営テレビ記者

時事通信

第20回中国共産党大会を経て、習近平総書記(国家主席)の3期目続投が決定した。  

習氏の側近で固められた新指導部人事から読み取れるのは、

わずかな異論すら許さないとの強い意志だ。

言論弾圧と報道統制が続く中国を逃れ、日本から「不都合な真実」を発信し続ける

中国人ジャーナリストがいる。

国営中央テレビで20年近く記者や解説員を務めた王志安氏(54)に話を聞いた。

王氏が中国を離れたきっかけは、2019年6月3日に起こった出来事だ。

天安門事件から30年となる日の前日、著名ジャーナリストとして

多くのフォロワーがいた王氏のSNSは唐突に凍結された。

当局に「目を付けられた」と知り、身の危険を感じた。 

・ 

「このまま中国にとどまっていては、私の最も好きな仕事、取材と報道ができなくなる」

(王氏)。

中国の言論空間が年々縮小する現状を見てきた王氏は、資産を整理し、

家族と共に日本へ移住した。  

今年5月、動画投稿サイト「ユーチューブ」で時事問題を解説する動画配信を開始。

組織に所属せず、中国国外だからこそ可能な「中国人が知りたい情報」を発信している。

中国でタブー視される天安門事件や党大会の内実、メディアの世論操作について説明したり、

安倍晋三元首相の国葬取材やウクライナでの現地取材を敢行したりした。

ロシアとの協調路線を歩む中国では、ウクライナ情勢はほとんど報じられない。  

現在のチャンネル登録者は40万人超。

中国本土からも、規制を回避する仮想プライベートネットワーク(VPN)を使って

多くの視聴者がアクセスしているという。  

◇「軍隊」化したメディア  

王氏は名門の北京大で修士号を取得し、1998年に中央テレビに入った。

メディア人として活動を本格化したのは江沢民元国家主席と胡錦濤前国家主席の時期に当たり、

報道の自由を比較的享受できた時代だった。

王氏は調査報道を専門とする番組などに携わった。  

王氏はかつての報道を巡る環境について「党上層部がメディアを歓迎する傾向があった。

自分たちに代わって地方官僚を監視し、腐敗や汚職の事実を暴いてくれたからだ」と説明する。  

しかし、状況は過去十数年の間に変わっていく。

習政権に入り、党はメディアを権力の監視機関としてではなく「宣伝の道具」

と見なすようになった。

王氏は17年に中央テレビを退職し、その後別の媒体で記者活動を続けたが、

このころにはかつての職場は「党に忠誠を誓う軍隊のようになっていた」と振り返る。  

◇「中国でできない報道を」  

党大会開幕を3日後に控えた今月13日、北京市内の高架橋に「独裁の国賊、習近平を罷免せよ」

と書かれた横断幕が掲げられた。中国では異例の出来事で、国際社会の注目を集めた。

しかし、王氏は、大部分の中国国民はいまだ習政権に対して決定的な不満は抱いていない

と指摘する。  

王氏は「一般の中国人が接する情報は都合良く切り取られたものだ。

新型コロナウイルスに関しても、『米国では100万人が死んだ』

『日本では多くの死者が出ているのに政府は責任を取らない』とだけ報じれば、

規制の多い『ゼロコロナ』政策への反対意見も出にくい」と話す。  

王氏は習政権が今後も長く続くとみており、二度と母国には戻れないと覚悟している。

今後も日本で活動を続けるという王氏は「中国メディアがやりたがらない、

あるいはできない報道をしたい」と力を込める。

中国からの統一圧力が強まる台湾での取材も試みたいという。 

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