同じ街頭演説でも。。

愛媛では。。「完璧」とまで言われたSPの配置があった。。

「黒塗りの警護車を目立たない白い車に変更」しなくても

安倍さんの背後に選挙カーと。。安倍さんに背を向けたSPの配置だった。。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/80b0787cf2de9aa7533fb8f4a83deb14aabf9075

「30年前と同じじゃないか」銃撃現場に元警察幹部驚く…

「何も起きないだろう」と油断

読売

「30年前と同じじゃないか」。安倍晋三・元首相が奈良市で街頭演説中に

銃撃された事件の映像を見て、元栃木県警幹部の荒山秀夫氏(71)は驚いた。

 荒山氏は1992年3月、金丸信・自民党副総裁(当時)が栃木県足利市の

演説会場で撃たれた際、地元・県警足利署の警備課長だった。

右翼の男が至近距離から銃を3発撃ち、幸い弾はそれたが、警護のあり方が

大きな問題となった。

 会場に早く来ていた容疑者に職務質問せず、銃を持ったまま接近を許した上、

警護員(SP)が金丸氏のすぐそばにいなかった安倍氏の事件と同じだ。

 「こんな地方で発砲が起きるはずがないと思っていた。

今回も同様の油断があったのかもしれない」。荒山氏はそう推察する。

 この30年、国内では地下鉄サリン事件が起き、世界ではテロが相次いだ。

警察は不特定多数の人が集まる「ソフトターゲット」のテロ対策を強化し、

制服警察官を多く配置する「見せる警備」が定着した。

 それに比べ、要人警護は十分に進化を遂げてきたとは言い難い。

会場の雰囲気を損なうとして聴衆に背を向けていたSPは、金丸氏の事件を受け

聴衆と向き合う「対面警護」に転換したが、政治家への配慮で物々しい警護を控える

傾向は変わらなかった。

 政治家は今も昔も、できるだけ聴衆に近づき、身近さをアピールして票につなげようとする。

制服警察官やSPの配置を嫌がる政治家もおり、

2000年代に首相を務めた1人はSPの削減を求めたとされる。

 元警視庁幹部は「要望を無視すれば信頼関係が維持できない。

例えば、黒塗りの警護車を目立たない白い車に変更するなどして、

その都度、折り合いをつけてきた」と明かす。

今回の事件で警察と選挙陣営側がどのようなやりとりをしたかは警察庁が調査中だが、

警察幹部は「警察全体として、政治家にものを言ってはいけないという

空気になっていた可能性がある」と語る。

国内では近年、政府要人が狙われる事件はほとんどなかった。

国政選挙のたびに全国で無数の要人警護が行われており、

元警視総監で内閣危機管理監も務めた高橋清孝氏(65)は

今回の問題を一言で表すとすれば、『油断』だ。

警察に『何も起きないだろう』という緩みがあったのではないか」とみる。

 「警護は結果が全てで100点か0点しかない」という考えも、

マイナスに働いた可能性があるという。何も起きなければ100点と捉え、

警護の穴や足りない点について十分な検証が行われてこなかった。

 要人警護に関する警察の内規「警護要則」も、

金丸氏の事件2年後の1994年に改定されて以来、一度も見直されていない。

 警察幹部はこう悔やむ。

「今回の事件は、危機意識を高く保てず、政治への遠慮や警護の慣れを放置してきた結果だ。

この30年のツケが回ってきた」

 安倍氏が銃撃されて死亡した事件は、22日で発生から2週間となる。

要人警護の問題点を探る。