今回の新型コロナウイルスの特徴は、潜伏期間が平均9日間と長い。
しかも微熱や、発熱しない患者も。
個人的な感触では、実際の感染規模は、2003年のSARSをすでに超えている。
致死率のデータも曖昧
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200122-00059069-jbpressz-cn&p=1
コロナウイルスと闘う医師が伝える武漢の惨状
記事抜粋
SARSは、2002年の年末から2003年4月にかけて、中国広東省から首都・北京に広がり、
計8096人が感染、774人が死亡した。
胡錦濤政権に較べたら、いまの習近平政権は相対的に信用が置ける。その意味するところは、
「虎(大幹部)も蠅(小役人)も同時に叩く」をスローガンに、不正腐敗の徹底防止に腐心しているからだ。
トップに立つ習近平主席としては、「症例数を隠蔽しろ」とは言えない。だから1月20日、
視察中の雲南省から、「適切に対処せよ」と指令を出したのだ。
中国政府は22日に初めて記者会見を開き、中国国内の感染者は440人、死者は9人と発表した。
ただし、新型のコロナウイルスなので、その発症者なのか、それとも単なる急性肺炎なのか区別がつかないといった現場の混乱は、大量に発生しているだろう。
21日には、武漢市の医師が、次のような意味深のメッセージをアップさせた。
<私は現在、もう2週間も残業づけの日々を送っている。昨日からようやく、世論は少し緊張しだした。
だがわれわれが了解している状況は、一般の人々が最悪の事態と考えているものよりも、
さらに深刻なのだ。
鐘南山院士はメディアで、比較的穏当に述べた(1月20日に、かつてSARSと戦った元広州病院長
の国家衛生健康委員会・鐘南山院士、84歳が、中央広播電視総体のインタビューに答えた)。
だが彼は、武漢に視察に来た後、『直ちに武漢全体を封鎖すべきだ』という意見を述べたのだ。
この意見を国務院は否決してしまった。
私は毎日、大量の発症者と思しき患者を診察している。だが患者の数が多すぎて、
とても収容しきれない。何せ隔離病棟は2棟しかないのだ。加えて、医療スタッフの一部も感染し、
戦線離脱となってしまったが、その代役もいない。
今回の新型コロナウイルスの特徴は、2003年のSARSに較べて潜伏期間が長いことだ。
平均で9日間もある。しかも微熱だったり、発熱しない患者もいる
(私は自分が診察している通りのことを話している)。
武漢の人口(約1100万人)や、交通の要衝であることを考慮すると、すでに中国全土の都市に
あまねく、患者は広がっているはずだ。それを報道するかしないかという問題だ。
私の個人的な感触では、実際の感染規模は、2003年のSARSをすでに超えている。
致死率のデータも曖昧になってしまっているようだ。
いまは病毒が、さらに突然変異しないことを願うばかりだ>
以上である。この現場の医師の「告白」を読む限り、やはり事態は深刻なのである。
しかし、1月19日から21日まで南部の雲南省を視察中の習近平主席は、
21日の中央広播電視総局のニュースで、雲南省の市民に向かって呼びかけた。
「正月前のわが国は、実に生気勃々としている!」
果たして、武漢市の医師が訴えるような深刻な現実をきちんと直視しているのだろうか。