転院先の病院は決まりました。

そして

大阪までの移動手段も決まりました。

後は新大阪駅から

病院迄の移動手段が決まれば

これで一段落です。



これも当時は

どう手配したら良いのか

全く分からず

とある方に

助けて頂きました。





助けて頂いたのは

妻が鹿児島で知りあった

同じく癌と闘う

大切な親友です。





この妻の親友に

民間救急車の会社を

教えて頂いたんです。





民間救急車なんて

今まで生きて来た人生で

お世話になる事等

なかったし

我が人生でそれを利用する事に

なるなど

思ってもいませんでしたから

全く無縁の会社でした。




教えて頂き

ホームページを見ると

ドクターヘリがホームページの画面に

でかでかと掲載されており

大きな会社なんやな

と言う印象で

安心出来ましたので

直ぐに電話をしました。



今までとは違い

ここだけは運が良く

何の問題もなく

指定した日時の予約を

直ぐに取る事が出来ました。




妻の状態を伝え

指定時刻に

新幹線のホーム迄

ストレッチャーで

迎えに来て頂く

約束をしました。




これで移動準備は全て完了です。




余命を告げられた

11月28日から

ここ迄は

あっという間でした。





2~3週間と言う

想像を絶する

短き余命を告げられ

絶望に心は沈みました。

でも

悲しんでいる時間は

ありませんでしたから…






これで

大阪へ連れて帰って来てやれる

人生の最後を

みんなの側で過ごさせてやれる…



ほっとして

心が一段落ついた時

次にやって来た物は

悲しみ…

そして怒りでした…






今はもう何とも思っていません。






怒りもなければ



怨む気持ちも何も無い…




そうです



自分が悪いんですから…





でもあの時は違った



悲しみとともに



怒り…怨みの気持ちが



沸き上がって来た…





茹で玉子を毎日5個食べなさい



そう言った



あの先生に…




ハイパーサーミアの先生です。




あいつがあんな事


言わなけりゃ


こんなに急激に


悪化する事は無かった…


そう思い


怨んだ…


殺してやりたかった…






あの当時はね…






でも今は


そんな気持ちは一切ありません。






あの先生は言った





中性脂肪が少な過ぎるから

免疫力が下がって

転移を繰り返しているんだと…

毎日茹で玉子を

5個食べなさい!

そうすれば

中性脂肪の数値は上がり

必ず転移は止まる!と…







最後の3ヶ月で

急激に全身に転移をした

原因は

この茹で玉子であったと

今でも思います。





その思いは

誰が何と言おうと変わらない…

私の命有る限り

心から消える事は無い…






でもあの先生は

あの先生なりに

自分の考えを私達夫婦に

伝えただけ…






不安がる妻に


試してみたら?と


私が背中を押したから


妻は食べた…









悪いのは


あの先生じゃない


私です…









私があんな事を言わなけりゃ


あんなに急激に


悪くは為らなかったと


今でも思う…











ごめん…