台温泉巡り
続いて訪れたのは観光荘
営業しているのかしていないのか一眼見ただけではわからない宿が多い(失礼)にあって、ここはぱっと見ただけで営業しているのがわかる
(写真右隅に見切れているのが温泉卵を茹でる箱)

日帰り入浴は11時から
ガラス張りの帳場にはべっぴんさんの若女将がいたが、「あの立ち寄り湯を」と息せき切って話しかけると、無言で奥の方を手で示した。さすが最後まで新型コロナ侵入を阻んだ県民性

急斜面、というか崖に張り付くように建っているので、建物の中は階段が少しずつずれながら続く
目指す風呂は3階にあるが、源泉をポンプアップしていふのではなく、恐らく3階付近の崖から湧いているのだろう
脱衣所の台の上に置かれた古い引湯管
これはカルシウム由来だろうか、スケールで管が塞がれている

ではいざ浴室へ
先客が3名、皆思い思いに風呂を楽しんでいる
ここも精華の湯と同じく、一つの湯船に板で仕切りをしてあつ湯とぬる湯の使い分けをしている
あつ湯で44度、ぬる湯で42度くらいの温度
あつ湯の方に湯口があるが、
湯口から出た湯は、一旦樋に落とされて、樋の縁から満遍なく湯舟に落とされる仕組み。そして不思議なことに、樋の途中に栓がある
ぱっと見ただけでは何を狙いにしてこういう造作になっているのかわからないが、湯に浸かってしばらく考えて狙いがわかった
あつ湯なので、空気に触れる面積を増やして湯温を下げているのだ。反対に、樋の途中にある栓を抜けばあつ湯がそのまま湯舟に落とされて更にあつ湯にできるという仕組み

さて、湯のインプレだ
美しく透き通った湯、湯中には鼻水みたいな半透明の湯の花
軟式テニスのゴムボールの様な匂いは硫黄成分由来か
ツルツルの湯ざわり
飲むとたまご臭、ただし精華の湯よりは弱め
カランの方は濃厚な硫化水素臭がした
良いです、とても良い湯です

気持ち良い風が抜ける窓を見やると迫り来る崖
雨の日は少々心細くなりそうだが、今日は快晴、とても気持ちが良かった
この湯を500円で入れるのはかなりお得だと思う。個人的に今のところ台温泉一のオススメ温泉です

観光荘
岩手県花巻市台第1地割166-1
0198-27-2244
500円
11:00〜21:30

ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
成分総計1.044g/1kg
pH8.2
泉温71.3℃

台温泉街中。観光客注意
駐車場は専用が10台分、ほかに共同と思しきところも諸所あるので心配なし