昨日は、久方振りの映画鑑賞☆
2本観まして、先ずは〈TOHOシネマズ日比谷〉にて『ブレット・トレイン』。
原作は、何と伊坂幸太郎さん!
主演は、ブラッド・ピット。監督は『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ。
高速列車に、沢山の殺し屋が乗り合わせて…ってな物語。
さて、如何なもんでしょうか…
王ちゃんは、どうも此のノリが苦手なようです。
同じ系譜に連なるかどうかはわかりませんが『デッドプール』や『スーサイド・スクワッド』も、イマイチ楽しむ事が出来ませんで(泣)。
真田広之さんが刀の血を払ったらブラピのスニーカーにかかった時が唯一面白く(←私はネ?)、麻倉未稀さんの『ヒーロー』が流れた時にちょっぴり興奮したくらいですかネ?
続いて〈シネスイッチ銀座〉にて『スワンソング』。
引退したヘアメイクドレッサー・パットが、仲違いをしてしまった親友に死化粧を施す為に旅へ出て…ってな物語らしいっす。何となく良さげぢゃない?
さて、如何なもんでしょうか…
おお、矢っ張り良かった。
一見惨めに見えながらも、スクリーンいっぱいに広がる溢れるほどの多幸感。
アレクサンダー・ペインの傑作『アバウト・シュミット』と『サイドウェイ』を観た時の感覚と同じ種類の幸せを味わえました。愛すべきダメダメ男、万歳!
老人ホームを飛び出したパットが、住んでいた田舎町に帰って様々な方と出会うんですが、それが堪らなくいいんです。
美容室、自身の住んでいた家跡の新しい住人、ブティック、ドラァグクイーン…いずれもささやかな優しさが横溢していて、それらが大変な多幸感を生んでおります(←特にブティック場面、涙!)。
小供達の縄跳びに加わる場面、万引きする場面、亡くなっていたユーニスとベンチで語らう場面…
どれも映画の醍醐味を味わえて素晴らしいんですが、最も良かったのは、老人ホームで女性の髪をセットする場面。
〈愛〉と言う言葉を辞書で引いたら此の場面が出てくるんではないかと思うくらいに〈愛〉を感じます。
そして忘れちゃいけないのが、パットを演じたウド・キアー。
ダメダメな部分を出しながらも、底の部分に気品がある。それが凄い。
私みたいな、広義に解釈して〈若い〉人間がこんな事を云うのもおこがましいですが「人生、捨てたもんぢゃない♪」と感じさせてくれる作品です。是非、劇場で☆