
御年80歳のウディ・アレン監督最新作


何度も記してますが、最も敬愛する映画監督です
絶望しているカリスマ哲学教授のエイブは、偶然耳にしてしまった話から人助けしようと、完全犯罪を行う事を決意するのだが…ってな話

そんな哲学教授エイブを演じるは、怪優ホアキン・フェニックス

そして、エイブに惹かれる好奇心旺盛で魅力的な女子大生ジルには『マジック・イン・ムーンライト』に引き続いての新女神エマ・ストーン

さて、如何なもんでしょうか…
ウン
想像してたレベルのゆる~い感じではあったものの、それでもウディ作品は私に幸せを与えてくれます
どれも大好きッ

「懲りねェなァこいつら…滑稽だなァこいつら…ん?でもオレもおんなじようなもんだ
笑えねェけど笑っちゃう
…て事は…いとおしいなァ?人間て」…と思わせる脚本と演出には、毎回々々舌を巻きます。
それは、立川談志師匠の有名過ぎるお言葉…「落語は、人間の業の肯定である」とおんなじ事かも知れません…ウン、おんなじか。
よくよく観てると、かなり悲劇的な内容であったりするんですが、それを音楽をはじめとした演出で喜劇にしてるのが凄い。近年のウディ作品では『ブルージャスミン』が、断トツでそれでした。
…こう書いてるとホアキン演じるエイブが、何だか滅茶苦茶いとおしくなってきた

だって彼、自分の頭ん中だけで産まれた思想を勝手に暴走させてるだけなんですもの

ラスト間際の〈懐中電灯でツルっ
〉には、9時20分と云う早朝だった所為か、7人しかいないシーンとした場内で、私だけが思いっきり吹き出してしまいました
素晴らしきは、エマ・ストーン
知的でいながら危うさをもはらんだ役柄がピッタリ
ウディ先生、彼女にベタ惚れでやんすネ
決して傑作ではありませんが、ウディ・アレン作品の世界の住人は矢張りいとおしい
あ~、往年の名作群を再見したくなっちまっただよ~

