道端といってもご近所にはいません。山道です。それも湿気のあるちょっと陰気な、夕方や暗くなって歩きたくない所です。

 

 

 ちょっと大柄なキクって感じです。

 山道や湿原で出会う大きいキクなら、「ハンゴンソウ」とか「メタカラコウ」や「オタカラコウ」、「マルバダケブキ」、「トウゲブキ」なとがありますが・・・

 

 

 これは「ハンカイソウ」です。

 今回はこの名前の意味を知りたく撮りました。

 キク科、メタカラコウ属の多年草です。

 

 

 暮らしているのは本州中部以西~九州です。他に朝鮮半島や中国、台湾など、比較的暖かいところです。

 やはり湿地、湿原、沢沿いなどの水が近くないとダメだそうです。

 

 

 葉っぱも大きいくて、根生葉は長い柄があって20~100cmもあります。掌状に複雑に切れ込み3~5裂して葉は30cmくらいの大きさですし、茎に付く葉は互生して3枚あります。葉柄の基部は広い鞘にもなっています。

 

 

 

 

 6~7月に1~大きいと2メートル近くになる花茎を伸ばします。

 その先に頭花をつけます。

 舌状花も筒状花も黄色です。

 

 

 舌状花は10枚くらいでした。

 

 

 さて、肝心の名前の「ハンカイ」です。

 漢字だと「樊噲草」です。

 「樊噲」・・書けない、読めないハンカイソウ・・です。

 

 

 そしたら、なんと人名だったのです。

 それも中国、4千年の歴史・・もう敵いません。

 この「ハンカイ」さん、生まれ年は不詳で、没年は紀元前189年です。

 中国秦末~前漢初期に活躍した武将です。

 もともとの職は「犬の屠殺業」をしていたそうですが、劉邦の反秦の蜂起に加わって勇猛、武勲を上げた人です。

 

 

 その勇猛なハンカイさんの活躍の様子にこの花の姿を見立てたというのです。

もう、反論すら出来ません・・・。