ワークショップ裏話。

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昨日の座繰り製糸のワークショップのプレオープンは無事に終えることができ、感無量です。WSの模様は、ton-cara さんのブログをご覧ください。

 

当館がton-cara さんでご案内する座繰りのWSは、1日最大4名(最小随行人数3名)です。スタートでは、齊藤機料店さんの上州座繰器と古い上州座繰器を用意しようと決め、ずっと準備をしてきました。ここでは、そのことを少し書きます。

 

 

 

 

 

 

齊藤機料店さんでは、上州座繰器とそれを設置する専用の台が販売されています。斉藤さんの台は、折畳み式なので持ち運びや収納に優れています。当館もイベントに参加するときには大変重宝しています。

 

今回は繰糸鍋が入る机との兼ね合いなどもあり、当館で製作してみようという話になりました。夫が試行錯誤、試作をくりかえし設計図を完成させ、量産体制に入れたのは桑苗の植樹の頃でした。ここに至るまでが大変で、これまで齊藤さんから伺っていた木材の厳選や座繰器製造の苦労話が自身に降りかかってきて、リアルに実感しました。やっぱり素人では大変ですね。設計から木工機材の購入、木材の手配などを時間換算、クオリティーも総合するとプロにお任せするのが一番ですね。当たり前か。

 

とはいえ、農業でもいえることですが、農家は仕事をしやすいように自前で道具を作ります。農協のショップやホームセンターに行っても、本当にほしい機能の道具にはなかなか出会えません。どんなモノがほしいのかは人によって違いますし、何が良いかは本業者が一番わかっています。資金が豊富にあるならメーカーに相談して実現させれば良いですが納得するモノになるまでは時間も掛かります。当館も本業の経験から、長時間作業するにはどれくらいの寸法がスムーズか、夫と2人でずいぶん検討して形にしました。このすり合わせをメーカーさんと行うのは、お互い並大抵の忍耐ではないですね。

 

 

 

 

 

 

木工部屋と化した蚕室、細かな木くずだらけです。

これは、市販の調理用木蓋を削っているところです。繭を煮るときに落とし蓋として使います。起用した繰糸鍋で使うには少し削らないとなりませんでした。

 

 

 

 

 

 

そして、こちらが完成品です。昨日のWS風景から。座繰器以外は当館製作です。座繰器の台は、昔作られた座繰器も固定できるように工夫しました。設計と材の刻みは夫、組立てはわたしです。

 

繰糸鍋の机は、他の道具も置けるようにしました。熱源は、当館と同様に灯油ストーブにしようか、電気にしようか、ガスにしようか結構悩みました。そのことを店主フセさんと話し合っていたときに、フセさんのお母さんが「カセットコンロは?」と言ったことが切っ掛けとなり、このように。このWSを機会に個人で座繰りを始められる方が出てきたとき、ガスコンロでいいなら少し気楽に始められるのではないかと思います。ちなみに、ガスコンロもどの商品が良いかずいぶん検討しました。プレを終えて、もう少し工夫したいところも見えたので、これからブラッシュアップします。

 

この道具たちは ton-cara に常設となります。当館が指導するWSの日以外も実習でお使いいただけます。座繰りから何かモノ作りがしたいと考えるとき、繭購入の難しさや道具の準備、その環境づくりは結構厄介です。ここだと当館の国産繭をご提供できますし、環境をつくる前にどんな道具が必要かお試しいただいたり、製作の場としてご愛顧いただきたいです。宿泊して製作もできます。ご興味ございましたら、ぜひお願いいたします。

 

『くらし手仕事の店 ton-cara』座繰り製糸のワークショップ