当館の小正月行事

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2月も中旬となりました。半月ぶりのブログ更新です。
さて、当館では毎年1月の小正月に繭玉をつくっているのですが、今年は所用で行えませんでした。そこで今回は旧暦に行いました。
 
この行事については、毎年書いていることですが、お付き合いください。
 
 
 
 
 
 

小正月行事は、年間の農作業のしぐさを真似たりして、その年の豊作を祝い願う行事です。この繭玉つくりもその1つですね。
 
群馬では、繭玉をマイダマ、メーダマと呼びます。それに「オ」をつけて「オマイダマ」とも言うようです。「オマイダマ」って言い方は、何だか好きですね。そこで、以下の文書はオマイダマで書きます。
 
オマイダマつくりの日は12日、13日、14日と地域によって少し日程は違うようですが、14日にはどんど焼きがあるのでそれまでには飾り終えるようです。最近では日にちではなく、この日に近い土日に行うところが多いようですが。(上の写真は2010年に安中市内で撮影したどんど焼きです。いまでも毎年行われています。)
 
 
 
 
 
 
さて、オマイダマのつくり方は、米粉を熱湯でこねて、繭の形に丸め、蒸して粗熱をとって乾いてきたら木にさします。
 
この木にさすことを万場町の方では、「オコアゲ」または「ズウアゲ」というそうです。座敷に飾られたオマイダマを見て「きれいにオコアゲができたね」と挨拶したりするそうです。「オコ」は蚕、「アゲ」は上げることです。蚕が十分に成熟して身体が透き通ってきて糸を吐くようになったら、繭をつくらせる場所であるマブシに入れる(上げる)作業。または、蚕がマブシに入ることを表わしています。「ズウ」は成熟した蚕のことです。
 
オマイダマを挿した風景は、木に繭がたくさん実っているような感じなのでしょうね。昔は木の枝に繭をつくらせていた時代もありましたから、木に飾るというのは、その名残もあるのでしょうか。
 
 
 
 
 
 
わたしが住む安中市にもオマイダマの習わしがあります。それは、どんど焼きのオマイダマとは別に飾られ、湯で煮て食べるものです。
 
飾っていた木からオマイダマを取ることを「マユカキ、マイカキ」。
それを煮ることを「イトトリ」といいます。
繭を収穫して、それを湯で煮て糸取りをする予祝です。
 
この習わしは、お世話になっている農家のお母さんから教わりました。このお母さんのお家では、イトトリの日の朝にこれを家族で食べたそうです。このオマイダマの食べ方は、白湯でいただくのがポイントです。それは、醤油などを入れて色がつくと「汚れ繭」になるからだよと、お母さんに教えてもらいました。お母さんのお家では湯に白砂糖を入れて食べたそうです。
 
 
 
 
 
 
 
今年も、イトトリのオマイダマをいただくことができました。
これを食べると、気持ちが改まります。
 
群馬の小正月の資料を読んでいると、オマイダマの原料は、近年は米粉だけれども、以前はそれはほんの一部で、アワやヒエ、ソバ、トウモロコシなどの粉も大量に使われていたから、白、黒、黄、黒っぽい色など賑やかだったそうです。いつか、そういう雑穀のオマイダマ飾りをつくって、食べてみたいです。