大変久しぶりの更新となります。

当館施設を離れての仕事で、休館しておりました。

有難いことに、年明け早々から仕事がつづきまして、いま、やっとブログに手をのばす時間ができるようになりました。

 

 

休館中に、とても素敵な封筒が当館に届いていました。

それは、この影山秀雄さんの紬の布。

 

この黒紬には、わたしがひいた玉糸が使われています。織っているところを昨年見学させていただき、ブログに書きました。その時の布です。感激です!!影山さん、ありがとうございます!!!

 

 

 

 

 

色や質感を実物に近く撮るのは難しいですね。この写真は撮った中で、色が一番実物に近いかな。でも、ダメですね。布のしっとりとした質感がまったく伝わらない。

 

 

 

 

 

 

この写真は、糸の雰囲気を見ていただきたくて、上の写真の色調を変えてみました。

この黒紬の糸については、影山さんがブログに書いていらっしゃいますから、ご興味のある方はぜひ読んでください。

 

糸をつくる側のわたしにとって、織り手の方の素材のお話は大変貴重です。工房に伺わせていただいた時も、赤城の節糸など、手ひきの玉糸を扱っていらした方ならではのお話を聴かせていただきました。糸をつくるだけでは見えないことを伝えてくださいます。本当に有難いです。

 

若輩のわたしが言うのはおこがましいのですが、影山さんはとても真摯な方です。わたしが影山さんを存じ上げるようになったのは、影山工房さんのブログでした。そこには、染織の工程が惜しみなく書かれていて、人によっては自分の技術として隠しておくような事柄ではないだろうかと、わたしなどは思ってしまうようなことでした。実際にお話させていただいて、私自身の小ささに気がつきました。お会いすると、背筋がのびます。職種は違いますが、同じように真摯なものづくりを心がけて行きたいと思います。

 

影山工房さんは、2013年から『影山工房公開講座』として、ご両親の代からこれまで60年間工房の中で培ってこられた織物のノウハウを次の世代に伝える講座を開講されています。今年も東京ではTEORIYAさんを会場に2月10日〜12日まで開講されます。関西では、奈良の五風舎さんで4月19日〜21日に行われます。詳しくは影山さんのブログ『第5回 影山工房公開講座 —織りを伝える—』をご確認ください。