三代目❤️夢小説(臣隆編fifth)『想いはあれど…』 | マヤブログ(妄想ストーリー)

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現在は三代目ファンフィクション専用垢です。
ちょいと前にブログ、オリジナル漫画、なんちゃってキャラ弁etcを公開してました。時々「はじこい妄想ストーリー」や「BTS妄想ストーリー」も気まぐれに書いてます。


「薄着だね、寒くないの?」

「私服のセレクトしくった…」

「今日は流石に冷えるぞ」

「鍛えてるからヘーキだよ、早くメシいこーぜ」




少し前を歩く臣を見る。

今年流行りのふわもこコート。

俺の好きなふわもこ…

俺がなんで今夜ふわもこ着てこなかったかって?

…臣はそんな些細なこと、気にもしてないか。




隆二、寒くねぇのかな?

薄いパーカーだけなんて。

風邪引いてもしんねぇぞ。

俺のコート黙って着せてやろうか?

余計なお世話だって言うかな?

そんな取ってつけたような思いやり…

ガラじゃねぇし、やめとくか。



…んだよ、コート貸してくんねぇのかよ。

気が利かねぇのか、照れくさいのか。

うー…寒くて凍えそうだ。



「階段所々凍ってるぞ」

「上から落ちてくんなよ、臣」

足場を確認しながら臣の後を隆二がついていく。



臣の奴…

あやみちゃんにはあんなに自然に手を差しのべて、優しくエスコートしてたのに…

俺にはしねぇんだ。

野郎にはしねぇか?

愛してたら、するだろ?普通…



なんかおかしな感じだよな?

ずっと後ろ歩いてるし、しかめっ面だし。

寒そうだし…



階段を登りきった所で臣が振り向いた。

「なぁ」

「んだよ?」

「前、歩いて」

「なんで?」

「いいから、早く!」

ムスッとして隆二が先に行く。

「臣ってさぁ、やっぱ女の子には優しいよね」

隆二の体をふわもこが包み込んだ。

「え?」

「お前ほんっとにわかりやすい」

「嘘つけ、俺のことなんか何もわかってないくせに」

「わかってるよ」

「どこまで?」

「全部」

「雪の華のジャパンプレミア見て妬いてんだろ?」

「妬いてなんか…」

「風邪引くからコート着ろよ、臣」

「そっか、じゃあそーする」



あっさり引きやがった…

さみ…

あれ?

二人羽織みたいになった…



「うわ!隆二、冷えきってんじゃんか…」

真後ろから臣が隆二をさすり始めた。

「はっきり言わなきゃ伝わんねぇぞ」

「何て?」

「あっためて欲しいって」

臣が隆二の手首を持って歩き始めた。

「臣、メシそっちじゃねぇよ」

「メシまた今度な」

「え?怒ったのか?」

「うん、怒った」

「ちょ…」

「マンションに帰ってすぐにお前をあっためることにした」

「え⁉︎」

「メシも食わねぇで、裸で抱き合うんだ」

臣は隆二の腕を掴んだまま、片手を上げてタクシーを止めた。

行き先を告げて、後部座席に乗り込む。

「ドライバーさん、後ろ見ないでよ」

臣は隆二の頬に手を添えて唇を重ねてきた。

「シャンパンくらいは飲みてぇな」



言葉にしなきゃ伝わらない愛がある。

言葉はなくても、行動で伝えようとする奴もいる。



「熱くなってきた…」

「良かったな」






昨日、通勤電車の広告を見てふと書きたくなった短編です。

ブラックジャックとドロンジョが登場する婚活の広告。

男と女の伝わりそうで伝わらない感情を、それぞれの心の声で綴っているのですが、

なんともお洒落で微笑ましくもあり、臣と隆二にも少し真似してもらいました。

目にされることがあれば、ぜひ読んでみて下さい。




本日は夢小説『NAOTO編』お休みします。

いつもご愛読ありがとうございます。