ビルの屋上から 見下ろす繁華街
まるで勝手に動く万華鏡
どこへ行くのだろう 見知らぬ人の群れ
ざわめきに忙しい毎日
時計にさえ刻みきれない
足早な時代なら
風に舞って 蝶のふりして
人の背中を渡り歩くよ
路地を曲がるたびに 視線を乱反射
僕を見ている人を尋ね人
遠く聞こえてくる か細い靴の音
あの人も人違いだろうか
ひと眠りの ほんの束の間
それだけの時代でも
僕の夢と人の明日を
軽く結んで生きて行きたい
ビルの窓の明かり 見上げる交差点
歩き慣れては居ても迷い路
星の代わりに見る 古びた信号機
点滅に間に合わず佇む
目的地へ訳も分からず
急かされる時代だね
通り過ぎた 日々と景色を
もっとゆっくり行けば良かった
風の隙をついて 行き交う独り言
枯れた心を癒す子守唄
酒に酔ったついで 吐き出す願い事
僕は今 流れ星だろうか
隣に居る 他人みたいな
行きずりの時代でも
次の朝へ 次の出逢いへ
僕を運んで光り輝く
まだ見ぬあなたよ 誰の微笑みまで
さすらい続けるつもりですか
まだ見ぬあなたよ 僕はここに居るよ
いつかは気づいて出逢いましょう
時計にさえ刻みきれない
足早な時代なら
風に舞って 蝶のふりして
人の背中を渡り歩くよ