m67878374さんから、日本の防空識別圏はアメリカが設
定したのではないかと、というコメントをいただいています。
たまたま「尖閣諸島問題」@ウィキペディアを見てみたら、
ほんとうにそうであるようです。
さて尖閣についてですが、いちばん西の魚釣島は、石垣島からと
台湾の台北からの距離がともに170kmだそうです。客観的にみた
らやはり“領土問題が存在”しているのではないでしょうか。
けれども話をややこしくしたのは、これまたアメリカ合衆国を
いわば“フロント”にした例の人たちです。ややこしくしたというのは、資源埋蔵問題という油を漁業という火に注いだのです。
上記ウィキペディアの「問題の生起」という小見出しを転載すると:
1968年の海底調査の結果、東シナ海の大陸棚に石油資源が埋蔵
されている可能性があることが指摘され、1971年に中国、台湾が
領有権を主張しはじめた。1969年 および1970年 に国連が行った
海洋調査では、推定1,095億バレルという、イラク の埋蔵量に
匹敵する大量の石油埋蔵量の可能性が報告された。結果、
周辺海域に豊富な天然資源があることがほぼ確実であると判明
すると、ただちに台湾がアメリカ合衆国のガルフ社に周辺海域
の石油採掘権を与えた。
続いて石原慎太郎氏の著作が紹介されています。
『断固NOといえる日本 戦後日米関係の総括』1991年[江藤淳との
共著]p96に次のように書いているそうです。
「尖閣列島周辺の海底に油田があるという話が持ち上がって以来
次々と妙なことが起こった。返還前のことですが、米国の石油
メジャー会社が、時の佐藤首相に、外相がらみで自分たちによる
試掘を持ちかけてきた。佐藤首相は自国日本のことだからと
いってそれを退けた。すると彼らは同じ話を台湾と北京に
持ち込み、「あの島々は本来なら中国の領土の筈だ」とそその
かした。」
今はヘリテージ財団の○ヌ(犬さん、ごめんなさい)で、尖閣
の火種を燃え上がらせた石原慎太郎氏ですが、横田基地を
使わせろといった類の中途半端な愛国者気取りのところがあり、
興味深い仕事もしていたんですね。
さかのぼると、1895年に日本の領土だと宣言したじゃないか
というのが日本の主張ですが、これ、日清戦争の、清の敗色が濃厚
の頃ですね。
織物の、また武器の市場として日本を狙い、太らせてからゆっくり
食うという“彼ら”の戦略にひっかかって、日露戦争まではいい気
になっていた、その得意の絶頂時ですね。
そもそも調子に乗らされて日清戦争を始めなければ、台湾などを
(一時的に)植民地にできなかっただろうけれども、日露戦争をし、
対中国戦争(宣戦布告はわざとしていないそうです)も
せずに済み、南太平洋に打って出ることもなく、多くのアジア太平洋
の人を、多くの日本人を殺さずに済み、原爆を落とされることも
なかったのに。
このことは、歴史にifはないなどという格言?を盲信して
過去のことを言ってもしかたがないとして片付けてしまって
いい問題ではないとおもいます。尖閣の帰属をめぐって
中国と争うより、誰が火種を常にセットし、
ときに燃え上がらせているのかの追及が大事だとおもいます。
参考 イスラエル建国についての二枚舌問題