これ、いやらしくてpdfをワードに直せないように細工してあったの

で、いちいち入力するの面倒だな・・と思っていたら、その細工を

解除してくれた方がいらしたんですよ♪

 http://ux.getuploader.com/ni0615_up/

 

 「不安が拡がっています」って、あなたたちの責任で

こうなったんでしょう。

 たとえあの地震が人工地震だったとしても、早く気づいて

運転を止め、あるいは不安定な高所にあるプールにある燃料を

低所におろしておけば、惨事はもう少し小規模で済んだかも

しれない。

 疫学とか予防原則とかいった概念は辞書にないようです。



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日本放送協会 会長 松本正之 殿

総合テレビ 追跡!真相ファイル番組(20111228日放映)

「低線量被ぱく揺らぐ国際基準」への抗議と要望について

拝啓

時下、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。

さて、昨年311日の東日本大震災に引き続いて起きた東京電力福島第1原子力発電所14号機の事故により大量の放射性物質が周辺に放出されましたが、それらによる低線量被ばくの影響について、地域住民はもとより国民の間に大きな不安が拡がっています。NHKでは、昨年1228日午後1055分より総合テレビで追跡!真相ファイル番組「低線量被ばく 揺らぐ国際基準」を放映されました。

NHKが多大の費用と長期にわたる取材によって制作された真相ファイル番組ということで私達は標記番組を真剣に視聴しました。その結果、この報道番組は、期待に反し、数々の論旨のすり替え、事実誤認、不都合な情報隠べい、根拠薄弱な問題指摘などにより構築された非常に問題の多い内容であり、誠に遺憾ながら、公共放送としてNHKに求められる高い放送倫理に疑義を挟まざるを得ない番組であったと受け止めております。

ことに、今から本格除染を開始しようとしている福島県民の方々や、食品の放射能に神経をすり減らしている多くの国民を混乱に陥れる倶れがあるという点で、大変に影響の大きい、問題のある内容であったと言わざるを得ません。

以下に、今回の報道番組に見られる様々な間題点を指摘しつつ、私達の率直な考えを以下の通りお伝えしますので、当方の見解、疑問点及び要望について誠意あるご回答をいただきたく、お願い申し上げます。

1. ICRPの基準関連について

(1)論旨の意図的なすり替え

報道では、オタワのICRP事務局でChrisClement氏が「低線量のリスクを半分にしていることが妥当なのか議論している」と日本語音声に翻訳していますが、録画を見直したら同氏は該当部分を「DDREF(線量・線量率効果係数)とハッキリ言っています。線量(時間積算値)が同じでも線量率(単位時間当たりの線量)が違うと「放射線の生物影響」が異なる、即ち「高線量率・短時間」と「低線量率・長時間」の照射で効果が異なり線量・線量率効果係数(DDREF)が導入されています。原爆のような1度の大量被ばくでの評価結果を「低線量率・長時間」に適用するためにDDREF値により補正を行うのは常識になっています。彼が述べているのは線量・線量率効果係数(DDREF)についての不確実性であり、NHK報道ではそれをリスクを低く見ているかのごとく意図的に意味が全く異なったものにすり替えてしまっています。 2

(2)論拠不明

また、他にも数人の元ICRP関係者にインタビューし、政治的な圧力で規制値を緩和したかのような論旨にしていますが、例えば当初考えていた被ばく線量が1000mSvだったのが、その具体的な内容を説明せずにただ線量が半分だったといわれても事実かどうか判断できません。論拠を明確にしてから主張すべきです。

(3)論旨に不都合な事実の隠べい

更にICRP1990年の勧告で職業被曝を年50mSvから5100mS。に、公衆被曝を年5mSvから1mSvに規制強化していますが、番組ではこのことは全く触れてなく、論旨に不都合な事実を隠べいしたとしか思えません。

以上のような意図的な誤訳による論旨すり替え等の事実から、この方たちが話したことがNHK番組で日本語に翻訳され解説されたような意図であったかどうか断片的な映像だけで判断しがたく、またこれらは全てICRPの国際的権威に係わることでありますから、NHK番組の日本語ナレーションの英語版をこの方たちに見ていただき真意を確認すべきです。そして、間違いを確認されたら、放送を通じて訂正していただきたく思います。

2. 低線量放射線被ぱくの危険性

スェーデンのSamiの人々がチェルノブイリ事故後にトナカイの肉を食ベセシウムの内部被ばくによる癌が増えたとの話があります。またイリノイ州の原子カ発電所の近くで子供の脳腫瘍と白血病が多発している問題を報道しています。がんの具体的な発生状況やそ

の地域の状況を明確にして、なぜその地域の疾病が増加していると言えるのか事実関係を明確にすること無しに、原子力発電所が原因で疾病が増加しているという主張をするのは極めて無責任であり、客観的なデータと理性を無視して原子力に反対される多くの方と同じことです。反対派の多くは長年この手の手法を使ってきました。しかしその後の疫学的調査では原子力施設と疾病との関係が認められたものはありません。更に、もしこのようなことが正しければ同様の癌、脳腫瘍や白血病の増加が世界に約440基ある原子力発電所の周辺地域やチェルノブイリ事故の影響を受けた北欧の他の国などで見られないのは何故でしょうか? 他の要因が考えられていないのでしょうか? 慎重な調査をしたうえで報道にするべきです。

過去においても原子力発電所あるいは再処理工場近傍における白血病過剰発生が英国、フランス、ドイツ、米国、日本等で指摘されましたが、それぞれしかるべき機関が調査を行い原子力施設に関係ないことが解明されてきております。白血病は自然発生率が10万人に45人と少ない疾患で、1万人程度の町村では患者が一人発生しても発生率が跳ね上がり、目立ちやすいのです。

従って、このような問題はきちんと統計学的に有意であるか否かを専門学的に評価、判断されて報道されるのが公正な報道であり、正確さを期すという報道の基本が出来ていないと言わざるを得ません。 3

また、番組にはかつて再処理施設で働いていて皮膚がんなどを発症した女性従業員を登場させ、放射線の恐さを述べさせていましたが、彼女たちの職歴や被ぱく歴などの説明は一切ありませんでした。低線量の放射能に汚染された地域に住み続けていると癌になることを連想させようとする意図が窺われ、公共放送としての資質を疑われる報道です。

このように、調査不足、不都合な情報の隠べい、根拠薄弱な不正確な問題をNHK報道では厳密な因果関係があるかのように決めつけて報道するのは放送倫理にもとる、誠に遺憾なことです。