この事故は原子力発電特有の問題ではなさそう。電源を切らずに作業という“想定外”のミスが疑われるらしい。

 ただ人間は想定外のことをするかもしれないということをこの事故からも学習すべきだ。人はそのときの精神状態で何をするかわからない。また機械も故障しない保障はない。

 リスク(マイナス面)を度外視してプラス面をとるという判断(いわば賭け)がなされているのは、例えば自動車や飛行機。が、原発はどうか。この判断はまちがっている。リスクがあまりにも大きい。度外視すべきなのはプラス面(電力を得るということ)のほう。

この事故は全国版・全国ニュースには流れなかったのでは?その事自体が、原発のマイナス面が隠蔽されている実態の一例。

 

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 http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/149454


 鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原子力発電所1号機で29日朝に起きた作業員の感電事故で、全身にやけどを負った同市隈之城町、西日本プラント工業社員角杉太郎さん(29)が同日夜、死亡した。負傷者も現場にいた4人の軽傷が新たに判明、計6人に増えた。いずれも男性。

 [中略] 

 薩摩川内署や九電によると、7人は同日午前6時から、タービン建屋の電気室で、配電設備の点検に伴う停電作業中だった。同7時すぎ、死亡した角杉さんが電気を逃がすアースをスイッチボックスに取り付けようとしたところ火花が散り、全員が感電した。作業前にスイッチボックス内の電源を落とさず、440ボルトの電圧がかかっていた可能性があるという。

 [後略]

=2010/01/30付 西日本新聞朝刊=