※ 友人の友人はあまりのことにとても一気には読めなかったそうです。

   

   こういう記録をすぐ国としての誇りを喪失させようとする“自虐史観”だという人

 がいますが、こういうことを過去に国策として行ってしまったということを隠すことが

 一国民としての自尊心に反するので紹介するのです。

   

  そもそも国とは何か。この概念は得てして一部の人たちによって、その悪

 行を正当化るのに使われるので、常に国とは何なのかを検証していかなければ

 ならない。

  国家とは国民の幸福実現のためのツールに過ぎない。包丁などと同じ。包丁は 

 不断の手入れが要るし、錆びたり柄がとれてしまったら新しいにの替える必要があ 

 る。これはわたしが特別なことを言っているわけではなく、近代憲法の精神。抵抗

 権にもつながる。明治時代に植木枝盛が既に抵抗権に言及していた。

  以前天声人語で紹介されていたエピソードですが、名を隠して「権利請願」だった

 かをアメリカ国民何人かに読ませたら「過激だ」という感想が返ってきたとか。

  近代憲法の精神を踏みにじっていることにおいて日本とアメリカはたしかに強固 

 な同盟関係にある・・・

  

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中国人強制連行・鳳少年の証言
『仲間に守られて僕は、地獄を生き抜いた』

鳳 儀萍 (フォン イーピン) 著、 足永 昭 訳

発行 2009年6月21日
    中国人殉難者全道慰霊祭実行委員会

足永さんの案内文
 『2006年8月に鳳先生にお目にかかり、原稿を託されてから、
三年。やっと先生の証言の日本語訳を全道中国人殉難者慰霊祭
実行委員会より刊行することができました。
 戦時下、日本に約四万人の中国人が連行され、全国135の
事業所で死者・行方不明者は 8823名に達しました。北海道に
連行された中国人は 1万 6282名、そのうち 3047名が 58の
事業所で、貴い命を落としました。
 私は1941年1月 室蘭で生まれ、四歳になってすぐ芦別に疎開、
そこで中国人強制連行の現場をすぐ目の前で目撃しました。長じて、
室蘭も芦別も大勢の中国人が連行され、理不尽な死を強要された
事実を知るに及んで、幼時の記憶がことあるごとに思い起こされ、
いつしかヒューヒュー、ゴーゴー吹き荒れる吹雪の音を、非命に
たおれた人達の怒号や慟哭のように聞きなしながら、その一人
ひとりが、どんな死をどのように強要され、どんな思いを残して死ん
でいったか、是非知りたいと思うようになりました。
 本訳書には私がずっと探し求めていたその答が詳細(四百字詰め
550枚)に証言されています。と同時に、戦争犯罪隠蔽のために
1946年極秘裏に作成され、1993年にやっと公にされた、いわゆる
「外務省報告書」の「処遇」の欺瞞性を突く重要な資料でもあると
確信します。
 鳳先生の六十数年に渡る苦闘の結実をしっかりと受けとめるならば、
歴史の真実を手繰り寄せることができると思います。戦争犯罪の
集団的忘却の潮流に抗して、それを次第に語り継いで行く努力が
私たちに求められているのではないでしょうか。
 一人でも多くの日本人が本書を手にしてくださることを心から願う
次第です。代金は送料込みで、1000円です。下記へ御連絡ください。
   2009年8月26日
連絡先 電話/FAX 03-3471-9968 足永 昭 』