カップリングコンデンサの交換(オーディオ) | おいちゃんのブログ

カップリングコンデンサの交換(オーディオ)

お久しぶりです。丁度一年前の暮れにオーディオネタでブログUPして以来の伊豆日記の人とは言えない、おいちゃんです。

さて、今日は、タイトルの通り、手持ちの装置のカップリングコンデンサを交換しました。
コンデンサって何?? 理科系の人なら、電気回路の基本 「抵抗」 「コンデンサ」 「コイル」 をご存知と思いますが、これらは ICやオペアンプと言った能動素子ではなくて、その周囲にあって動作を手助けするような部品ですね。

今回はSTAXのコンデンサカートリッジのドライブアンプと、JBLのチャンネルデバイダーのコンデンサを交換しました。


その1 : STAX ECP-1のリペア

STAX社はすでに解散してしまい、特徴あるコンデンサカートリッジとそのドライブアンプはオークションでもなかなか見かけない逸品となっています。
おいちゃんは会社に入って間もないころ入手したので、40年近く経っていることになりますね。 信号のカップリングコンデンサは時代とともに優れた品質のものが作られていますので、交換するだけで、音が良くなると言うのは良く言われることです。
従来使われていたのは何か?よく分からないのですが、積層セラミックコンデンサのような部品で、これはオーディオ回路にはあまり良くないと思われましたので、フィルムコンデンサに交換しました。(下の写真で白い筒状の部品です)



秋葉原のラジオデパートに有る 海神無線、ここは自作派にとっては聖地みたいな場所ですが、ここでUSAのASC社製ポリプロピレンフィルムコンデンサを購入しました。 0.022μから0.1μまで合計で4000円くらいの出費ですが、音が見違えるように(・・・この辺はオーディオ関係の記事では必ず使われる表現なので、話半分で聞いてください 笑) 良くなりました。 透明感、奥行きが改善され、コンデンサカートリッジの本来の良さが蘇った感じです。

このECP-1はノイズ対策として、商用電源は使わず電池駆動でした。当時はニッカド電池しかなかったので、これを10個くらい束ねていましたが、経年劣化で液漏れを起こし、使い物にならないので、充電回路ごと取り外し、代わりに密封型の蓄電池を使いました。



一個850円程度で、容量も大きいのでかなり使えますし、充電も可能なので大変満足しています。コネクタで取り外せるようになっていて、充電器に接続も可能です。
ユニットに収めた写真が下記状態です


その2 : JBLチャンネルデバイダのリペア

現在はJBL4344の低域ウーファーの高域カットのみに使っていますが、なにやらハム音が出るのと、低音がボンボン言うので気に入らなかったのです。
高域側は、せっかくの真空管アンプの音をストレートで伝えたかったので、JBL4344をバイアンプに切り替えた後、高域側にダイレクトにアンプを繋いでいますが、ミッドバスのエンクロージャが小さいために低域まで伸びず、これが奏功して上手くつながっているようです。 ただ、純正ではカット周波数が290HZで高めなので、この際、230HZでカットすることにしました。

まずは電源用の電解コンデンサの交換です。そもそも電解コンが40年以上持つわけがない、多分スカスカになっていて、それで商用周波数のハム音が出てるのではないか? これを、ニチコンのオーディオ用電解コンデンサに交換。ハム音も消えて静かな音になりました。
下の写真で横に3個並んだ部品で、これは数十円の物ですが、劇的に改善されました



さて、次は信号のカップリングコンデンサです。これは直流をカットして音楽信号のみを伝える役割をしますが、現品では電解コンデンサを使っていました。当時は容量の大きな良いフィルムコンデンサが無かったので仕方がなかったのでしょう。
4.7μと、出力段の100μですが、さすがに100μのフィルムコンは大げさなので、22マイクロにしました。これで、問題は無いのですが、さすがに大きい(笑) もはや裏蓋が閉まりません。
黒い筒のようなのが、デンマークJANTZEN社のポリプロピレンフィルムコンです。低域のみの交換でも8000円くらいかかりました。しかし、JBLのチャンデバが、当時25万くらいしていたことを思えば安いもんです。



さらに、低域カットフィルターのコンデンサと抵抗もオーディオ用の部品に交換しました。ついでにカットオフ周波数を230HZに変更。
左側が従来の部品。右側の青いコンデンサは、ドイツVISHHAY社のポリプロピレンコンデンサです。ついでに抵抗もオーディオ用に交換、一本300円くらいします。





さて、こうやって交換した後、音楽を聞いてみると、低域の迫力がありながら、ボンボン言わない音に感動! おいちゃんは、乾いた感じの制動の効いた低音が好きなので大満足でした。

年末年始はこれで音楽を聴きまくっております。