慶應義塾大学医学部内科学(消化器)教室の金井隆典教授らを中心とした全国33施設の多施設共同研究グループは、青黛(せいたい)が潰瘍性大腸炎の治療に有効であることを発表し、11月22日に米科学誌「Gastroenterology」のオンライン速報版に掲載されました。

 

 青黛はリュウキュウアイ、アイなどの植物から抽出した粉末の生薬で、日本でも染料や健康食品などとして用いられています。中国では、古くから潰瘍性大腸炎に対して青黛を含む漢方薬が用いられていました。

 

 研究グループは、中等症以上の活動期潰瘍性大腸炎患者86名に対し、治療薬(0.5g/日、1.0g/日、2.0g/日)、プラセボの4群に無作為に割り付け、カプセル化した青黛を8週間経口投与。その結果、有効率はプラセボ群で 13.6%であったのに対し、治療薬群では69.6%(0.5g/日)、75.0%(1.0g/日)、81.0%(2.0g/日)と有意に高率でありました。

 

 なお、厚生労働省は2016年12月27日、青黛を摂取した潰瘍性大腸炎患者において、肺高血圧症が発現した事例が複数存在していることが判明したことから、患者が自己判断で青黛を摂取しないよう指導を求める通知を出しています。また、研究グループは、肺高血圧症発生数の実態が明らかになるまで臨床試験を中止し、安全性についての研究を行っております。