産後うつ克服記と別途にするために、この雑記は、アルファベットにします。


今日は、今も公開中の映画「閉鎖病棟」を見たことの感想と、最近のことなど
雑記的にアップしてみます。

先日、下の子がたぶんあまり理由もなくイヤイヤ泣きしているときに、
どうしようもない空気にやられそうになったのですが、上の子と目があって
ふたりで、両手を上にして肩をすくめるしぐさをした時に
「あ、いろいろあるけれど、子育ての味方(理解者)が新たにこの家にいるのかも」と
心がすっとしました。

もちろん、上の子に悩まされること、めっちゃあるんですけれどね!

特に、保育園のお迎えからご飯・お風呂・寝かしつけまでワンオペでかつ一日の
疲労もたまりもう限界というお母様もいるでしょう。

子どもは成長する、これいろんな方がいっていますが、一進一退ですけれど
ある種真実なので、日々なんとか乗り切りましょう!


もうひとつ、自分について思ったことがありまして。
私はこの病気になって、自分の限界点を知りました。
いや、限界点が下がったのだ。

マスコミの制作であれば、出版なら校了で徹夜したり、テレビならVTRの編集を徹夜でしたり、
そうやって、泊り勤務をこなしてそのまま次の日も働く、ということはある。
そんなの当たり前だったのだが、今の私にはでいないし、未来の私もしたいと
思っていない。
それは、キャリアを狭めることのように見えているかもしれないけれど、私にしてみると、
制作ではないところへ行く発想も生まれるし、新たな仕事に目を向けることもできる。

だから、この病気になってよかったのだと思う。

それにしても子育ては、体力勝負なところもあり、子どもが大きくなっていくと
お昼寝をしなくなるので、土日へっとへっとになる。

昼寝、制度化しないかなー笑。

さて、映画の話題へ。

ネタバレ注意!です。


「閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー」(笑福亭鶴瓶・綾野剛ら出演:東映)を見た。

見に行くのに、ちょっと迷った。原作を見たことがないのだけれど、精神病棟のリアルを
描いている話なので、あまりにリアルすぎて、落ちたら意味がない、と。
1週間くらい考えていった。今の私なら大丈夫だろうと思ったので。

原作(閉鎖病棟;新潮社)は、精神科医の帚木蓬生氏で、1994年に出版され、山本周五郎賞などを受賞している。

ロケ地は、長野県小諸市の小諸高原病院と実際の精神病院で撮影されている。

原作もモデルが実際にいるということだったし、1994年当時ではなく今に合わせたということだけど、

私が見た最初の感想は、「リアルというけれど、これ、本当にリアルなの?」

だった。

たぶん、病院によってルールが違うのもあるけれど、それを置いても。

いやいや、閉鎖病棟でこんなに事件起きたらだめだし、医者少なすぎだし、
というか、だめでしょ!この病院。それで誰もクビにならんのか?というハード面の方ばかり
目が行ってしまった。これは、私が実際に精神病棟にいたことがあるからこそだろうと思う。

さて、ストーリーの方へいくと、主役の笑福亭鶴瓶氏は、妻と母と妻の不倫相手の殺人の罪で
死刑執行したのだが、執行に失敗して「この世にはいない存在」として処理され、精神病院を
たらいまわしになってたどりついた人物だ。温厚な人柄。
この秀丸という役どころが映画は始まるのだけど、かなり衝撃的なシーンなので覚悟しておいてください。


統合失調症で入院している綾野剛は、普段は症状は落ち着いているのだけれど、家族との関係など
強いストレスがかかったときに幻聴の症状が出てしまう役どころ。穏やかで優しい。

どちらも長期入院者だ。

そして、新たに入院してきた10代の女性役で小松菜奈。
彼女の役どころはとにかくつらい。みていて身につまされるし、現実にあることでもあると思うと
とにかく悔しい。

精神病棟の中で描かれている人々が抱えている問題で「家族」がキーワードなものが多いと思う。
家族からすると任意入院の場合、お金はかかり、何年も「入れられている」状態のひとも多い。
これは、日本の精神病院の抱える構造でもある。
だから、そこの生活に慣れきってしまっていて、

鶴瓶演ずる秀丸さんが、入院してきた女子高生に「こんなところ、長くいるもんやないで」
と初対面で言うのはすごくしみた。確かにそうなのだ。

私も、入院した際に、帰る場所がなかったり、帰るのが怖かったり、いまの環境に慣れていて出る踏ん切りがつかないひとが多くいた。

心を閉ざしていた小松菜奈演じる女子高生が徐々に心を開いて、秀丸(鶴瓶)さん、チュウ(綾野剛)さんと交流していって
心を開いてい行く。
この3人の交流は見ていて救われるだが、ある日事件は起きる。

ここは控えるが、それにより、秀丸は殺人事件を起こす。
(そもそも、精神病棟で殺人事件が起こりうる環境であることがおかしいが)

3人の過去がそれぞれ明らかになっていく中で
絶望の淵からそれぞれが、決意の朝を迎えて変わっていく。

(私が精神病棟にいた時は、朝って絶望が多かったのだが)

鶴瓶のラストのシーンは胸に来るものがあった。

この映画、ほとんどの人は精神病棟には入ったことがないので、奇異な目で映ることもあるかもしれない。
でも、それが侮蔑的には描かれてはいないと思う。ある種の温かみも感じる。
もちろん、おいおい、ということもあるが。

精神疾患は、ひとごとではない。
産後うつは、10人に1人が。
うつ病は約6,7%、統合失調症は、約0.7%の人が生涯でかかる。

これを、高い思うか低いと思うか、そんなの関係なしに、自らが家族がかかる可能性があるのだ。
そしてその家庭家庭に事情がある。
人生がある。
人格がある。
絶望がある。
希望がある。
絆がある。

そんなことを再確認した映画だった。