火をつける女性

 

 

決まって事は歓送迎会の後に起こる

 

 

歓送迎会の次の日から

他店の男スタッフがちらほら顔を出すようになる

時間は決まって23時

キョトンとしている店長をよそに

放火魔は少しはにかみながら

 

「ホントに来た~ん」

 

と男に優しく声を掛け、賄いを食べ終えると揃って店を後にする

 

放火魔は後日

決まってこう言う

「私、なんにもしてないですよ」

 

分かっている

放火魔が意識して男達に火をつけていない事は十分なくらい分かっている

しかし、火のついた男達がいるのは事実だ

 

火のついた男が一人だと無問題だが複数の男となると事は重大になる

火のついた男達が集まると熱が熱を呼

 

「たき火効果」

 

で、一気に燃え上がる

その結果、燃え尽きた男達は放火魔を諦めるだけでは済まず

辛い環境から逃れるために職場まで後にすることになる

 

そうなると一番の被害者は誰なのか?

 

そう!私だ

 

一人の学生アルバイトの存在が事業の浮沈まで左右するとは

だからと言って放火魔をクビにすると男達がやる気を失うので

私がガードしてひたすら鎮火を待つ

元々、燃えやすいタイプの男達熱源から遮ってやるだけで

自ずと鎮火の方向へと向かい鎮火

 

これで、一安心!

めでたし、めでたいし

 

ではない

 

次の標的はお客さんだ!

 

放火魔が在籍する限り、私の仕事はなくならない!

大火付けの明美

 

 

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