少し前のことになりますが

月一度のピアノクラブでハリーの95歳の誕生日をサプライズでお祝いしました。

 

私は日頃の感謝を込めてケーキを焼きまして

ロウソクを9本持参!

 

95歳のバースデーケーキなんて滅多に作る機会ありませんよね?

 

 

ハリー、メンバーが風船やら、花束やらケーキやら持ってきたのにビックリびっくり

最初はキョトーンと驚いてましたが・・・

 

ロウソクをつけたケーキを前にして、ちょっと涙ぐんでしまいました。

「願い事なんて思いつかないよ・・・」

 

「5年後の100歳の時には盛大にお祝いするっていうのはどう?」と皆で言いますと

 

「ボクはすっかり疲れちゃったんだ。あと1、2年生きれば十分なんだよ」

普段は陽気なハリーがちょっとさびしそうで、一同シュン・・・

 

それからハリー「あと1、2年元気でいられますように」と言って

ロウソクを勢いよく吹き消しました。

 

 

95歳でネコと一緒にきちんとひとりで暮らしているだけでも凄いのに

最近ではピアノの十八番も1曲から2曲に増えているハリー

 

メンバーみんな、ハリーのように年をとっていきたいと思ってるんです。

1、2年といわずずっと長生きして欲しいです。

 

 

ケーキを食べながら、ひとりひとりハリーに

「言葉のプレゼント」をすることになりました。

 

つたない英語ではありますが、私も「ここは感謝の気持ちを伝えなければ」

と思ってがんばりました〜

 

10年くらい前に、カレッジのピアノのクラスで

たまたまハリーの隣りに座った時のこと・・・

 

私の番になってジェーン先生にみてもらったら、こう言われたんです。

「あなたは、アップライトのピアノでしか練習したことがないんでしょう?

だからそういう「力まかせな」弾き方をするのね。

グランドピアノで練習しないとうまくならないわよ」

 

当時は、友人からアップライトのピアノを借りられただけでも

ラッキーだと思ってましたので、もうガッカリ!

 

するとハリーが「ボクのグランドピアノで練習していいよ」と言ってくれたんです。

最初は友達の日本人2人と一緒に家に呼んでもらってピアノを弾かせてもらい

 

美しいスタインウエイの音色にウットリ!

なんて親切な人なんだろうと感激したものです。

 

それから、一体何回ハリーのピアノを弾かせてもらったことでしょう。

約10年の間、毎月ピアノクラブで弾かせてもらっているうちに

 

グランドピアノにも慣れてきて、以前より力を抜いて弾けるようになったと思います。

この機会に改めてお礼を言えて、本当に良かった!

 

他のメンバーは、ピアノクラブの最初のきっかけを知らなかったこともあり

「そういうことだったのね」と感心していました。

 

ばら色の老後生活を研究しているうちに

ハリーやノーマのような理想の大先輩に出会うことができたことは

本当に幸運としかいえないです。

 

毎年毎年、コンサートでハリーの演奏を録画しているんですが

来月のコンサートのハリーの演奏も、楽しみです。