2022年7月25日 初版です。

天使シリーズの最新刊です。
デルフィニアからの帰還以後のシリーズでは、サザエさん、名探偵コナンと同類になっていて、
ほぼ年を取らないことになっています。

名探偵コナンは時代を完全に反映しています(携帯電話の類いもポケベルに始まりアナログ電話、
デジュタル式と進歩し今はスマフォです)。
天使シリーズは当初の設定のままを維持しているようです。
携帯端末も二十数年前にはコンピュータの機能を遙かに超えていましたが、今ではスマフォに遙かに
先に行かれており淋しい状態です。

では、少し変なところを

P51:「~ずっと舞台をやっていたから、映画の撮影はいらいらするって。同じ場面を何度も何度も
    繰り返し馬鹿みたいに・・・」

   舞台稽古でも何度も何度も納得できるまで繰り返すはずです。
   さらに、舞台は、休みはあるかもだけど、連日、毎日1回以上、ロングランなら数年にわたって
   同じ演劇を繰り返すことになりますから、このセリフは不適当でしょう。

P100~:無重力と加重力の場面です。
   無重力の作成の理論はあれども、不可能そうです。
   ファンタジーということで良いことにしましょう。
   さて、問題は無重力空間というより空中での行動にあります。

   人間の重心位置は年齢や性別で僅差はでるようですが、おへその下のあたりにあるようです。
   で、壁や床を押す場合、体が正対した壁や床を手で押した場合は、後転後進する運動が起き、
   足で押した場合は前転後進する運動が起きます。
   この回転運動を変えるには、いくらかの重量を持つ物体に接するまで待つしかありません。
   ~同じ空間に浮かんでいる・飛んでいる人とか壁・天井・床などです。
   回転運動を起こさないためには、頭または足を先にまっすぐ床ないし壁に向かい、正しく
   跳ね返すことなんでしょうが、多分まっすぐ返すのは無理です。手足は、まっすぐ返す様には
   できていません。
   ~宇宙船クルーの船内遊泳画像がそれを示しています。

   おまけ:猫は空中に放られたとき、頭を落ちる方向にねじ曲げ、次に体をひねってその向きに
       足をそろえて着地するようにしますが、低いところや少し高いところから落とされると
       体が回り切れないあるいは回りすぎて着地に失敗します。
       ~低ければダメージが少ないので怪我はしないのですが、高すぎると・・・
        少しは経験でわかっていて降りられなくてニャーニャー泣きまくるのが多分これです。
        子猫がほとんどなのは確かです。成長した猫は降りられる高さを実感しています。

冷凍睡眠:
   ジンジャーは、暇なときは冷凍睡眠に入り寿命を延ばしたことになっています。
   冷凍保存は、昔に流行った?のですが、未だに、解凍に正解が無いようです。
   冷凍保存する理由になった病気の根絶も完全とはいかず、冷凍保存から戻す技術も未だ無く、
   頭部だけの人間を人間として生かせ直す技術も未だ無いのです。
   残念ながら小説の舞台は遙かに遠いです。
   連れ合いが死んでしまった世界で、生まれ変わる・・・やはりファンタジーの世界です。