著者のファンタジーで、首を傾げたくなるのが戦闘場面の描写です。
前作は獣との対戦ですから、獲物が短剣でも剣でも、よかったんですが、今回のは、人間相手です。
短剣で剣相手に戦うのって、短剣がまず、負けるらしいです。間合いの違いが理由だそうです。
重い武器どうしで戦う場合、武器を振ったあとに武器を構え直すまでに双方に時間的に余裕があるため、足技を使うようです。映画でもよく見られます。足技を使っても足への攻撃はこないということが条件で使うようです。一方で軽い武器を持つ相手に対して足技を使うのは、足への攻撃手段を余分に与えてしまうことになります。武器で防ぐことが間に合えば、負傷することになりますから。
よって、短剣を持つ相手に対して足技を使うというのは、非常に危険な行為です。1:わざわざ短剣の間合いに入る。2:防御行為で負傷させられる。
戦闘の描写は、映画などを参考にしてください。
ついでに、P14:隠し持っていた短剣を振り上げた。咄嗟に突き飛ばしたおかげで・・・:振り上げたほうが、よほどとろくさい奴だったようです。普通は、振り下ろしてくる腕を押さえにいく時間しかないのでは?なお、隠し持った短剣を使うなら振り上げて切るような使い方ではなく、そのまま突くのが暗器の正道でしょう。使った奴が、戦闘方法に疎いやつだったとしているなら、OKですけど。