C・NOVELSの特別賞受賞作です。

地名などを見るとアイヌ語から借りてるな~と思ったら挿絵なんかもアイヌを意識してるようです。北海道やサハリンなど現実との関係は無いようです。ただ、アイヌっぽい人々が昔ながらに住んでいる島に現代人(自動車や飛行船や元込めの連発銃まであるようです)が移り住んできたというところは借りているようです。話言葉は同じようなので、そこはそれというとこでしょう。

環境や人物関係・生活を書き込みすぎたため話がのったりとしてしまい、本の半分に達してからやっと事件が起きるというのが、特別賞止まりだった原因のように思います。

事件を早いうちに起こして、読者を掴んでから、時制を戻して環境や人物を書き込む手法をとったほうが良かったかもです。(駒崎優氏が、やってる手法で、説明なくやってますので、すぐには過去の話に戻ったとか現在に戻ったとかがわからないのが難点ですけど・・・「運命は剣を差し出す1~3」なんかだと、時制順は、2、1、3・・・書きあがってから、ページ入れ替えてるんではないかと思うくらい)

少し気になるのが、

P133:飛びながら掴むわけなんですが、速度的にはぶつかる形ではないかと・・・・竜が鳥のようにはばたきで滞空できるなら別ですが、竜は風に乗って飛ぶだけのようですから。

P168:二発目はあたったようだ:なんか1行かそこら抜けていないかな?

P184:地上に落ちたらもう飛べない:一般のドラゴンなんかは、走って上昇力を得てから飛ぶ方法なんだけど、この竜は、それが出来ないというのかな?だとすれば、肉食は絶対無理だな~草食でしかも木の葉しか食わなくなるわけだ・・・・なお、樹上から飛ぶ方がすごく微妙のように思います:幹を足でけって推力を得てもまずは落ちるだろうから高い木からでないとだめだろう。木の天辺から飛ぼうとすると、まず前方に落ちることから始まるので、よっぽど高い木でないと。(ドラゴン自体は飛べるはずがないってのがありましたね:あれは魔法で飛んでいるんだと)