太平洋側でも雪崩は起きる | がんちゃんの雪山讃歌

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石川の山スキーヤーがんちゃんが登山、山スキーを中心とした日常生活や山への想いをつづります。
ヤマレコもやってます。(HN:Sanchan33)

厳冬期は西高東低の冬型の気圧配置が中心となるため日本海側で雪が多く降り、太平洋側は良く晴れる。

石川に住んでいると年末年始は鉛色の空なのにテレビの向こうでは快晴の空の下箱根駅伝が行われている、そんな光景が典型的な気候の差を現している。

ところが3月になると南岸低気圧がやってきて日本海側より太平洋側の方に多くの雪を落としていく。

3月18日(土)はまさにそんな状況だった。

 

その翌日の3月19日(日)、自分たちは北アルプスの雪倉岳を目指していた。

降雪直後の快晴予報、きっと真っ白にリセットされたアルプスの景色を見ることができる。

直前まで雪崩リスクを気にして決行か中止か悩んだが、日本海側は思ったより降らなかったため決行の判断を下した。

想定通り道中は特に雪崩リスクを感じる場所はなく、地形的に一番危険な瀬戸川~雪倉岳に至る谷筋でも凍った斜面の上に薄いスラブが乗った程度だったので無事山行を終えることができた。

 

だがこの日は南アルプスや中央アルプスがやばかった。

一日で70cm近く降ったという話を聞いて北アルプスにして良かったと思った。

実際南アルプスの甲斐駒ヶ岳や木曽駒ヶ岳の千畳敷カールでは雪崩が発生。甲斐駒ではけが人もでたらしい。(その場にボッチもいたとか)

 

何となく雪崩は豪雪地帯で起きるもの、尾根や樹林帯は安全でオープンな谷筋で起きるものといったイメージがあるが3月の太平洋側の山域はセオリーが通じないので注意が必要だ。

一度融けて凍った斜面の上にドカ雪が積もれば樹林帯であっても雪崩は起きる。過去にその場所で雪崩が起きた実績があるかないかは関係ない。むしろ北アルプスでは雪崩に最大限の警戒を払っていても南や中央は大丈夫という油断が生じやすかったりもする。

特に山スキーヤー以外の登山者はアバランチギアを持っていないことも多いのでなおさらリスクは高まる。

 

実際過去には八ヶ岳の中岳や硫黄岳のような一見雪崩なさそうな場所で事故は起きているし、まして千畳敷カールに至っては明らかに雪崩地形であるにもかかわらずロープウェイで簡単にアクセスできてしまうリスキーな場所だと思っている。

 

雪が降ればどこであっても雪崩は起きる。

雪崩が起きにくいルートを取ること、アバランチギアはしっかり準備しておくことが重要だし、なによりドカ雪が降った直後は山に入らない勇気を持つことが大事だと思っている。

 

3月19日(日)北アルプスではそれほどの降雪量はなかったが南アルプスはかなり降った。恐るべき南岸低気圧。

 

冬の千畳敷カールはアクセスは簡単だが涸沢カールと同じ雪崩地形。安易に足を踏み入れない方が良いと思っている。