モノの値段はどのように決まるのか。
よく言われるのが需要と供給の関係性。
需要より供給の方が多ければ価格は下がるし、逆なら価格は上がる。
農作物の生産調整は有名な話で、作物が取れすぎると価格が下がってしまうのでわざと生産量を抑えて価格が下がりすぎないようにする施策のことだ。
しかし、モノの値段が決まる要素は他にもありそう。
例えばブランド力。
よく言われる吉野家の牛丼とスタバのコーヒーの話。
吉野家の牛丼の方が値段は安い(原価は高い、多分)のになぜ高いスタバのコーヒー(原価も安い)を飲むのか。
これはスタバのブランドに対して顧客が価値を見出していて、スタバでコーヒーを飲めるならこれくらいお金を払っても良いという判断をしているわけだ。当たり前だけど。
顧客体験に対してお金を払うという考え方もある。
ディズニーランドや映画など、モノを買うわけではないけど素晴らしい体験ができるならそれに対してお金を払うという考え方。
例えばホテルミラコスタのいい部屋に泊まりたい!みたいなのもそれにあたる。
寝るだけなら車中泊でいいじゃーんとなるわけだが、より貴重な体験をするためにコストをかけているわけだ。
ダラダラとうんちくを垂れたわけだが、山の世界でも同じだと思っている。(こじつけコーナー)
登山道具は総じて高い!
アークテリクス、パタゴニア、ノースフェイスなど…登山ブランドというだけで高額になる。
スポーツ店で買えるウェアはもっと安いのになぜか登山専用ブランドになった瞬間に金額が跳ね上がる。
これは上で言うところのブランド力の要素が大きいと思う。
モノもいいのだろうが、このブランドだからカッコいいとか、安心だ、というやつだ。
ブランドにこだわらずに品質だけでいいや、という人はワークマンに走るというロジック。
こんな感じで、高いか安いかという話は別として、大抵のモノはお金で買える。
しかし、絶対お金で買えないものがある。
人間の愛!…なんていうつもりはない。いや、それもそうなんだろうけど。
それは登山でしか得られない体験だ。
厳冬期の白山とか立山とか、写真で見ることはできても実際に登らないと五感でその素晴らしさを味わうことはできない。
百歩譲ってお金を出してヘリで連れて行ってもらったとしても自分の足で登った時の達成感とそれに伴う感動を得ることはできない。
だから、自分の足で山に登れるということは、お金で買うことができないくらいに貴重な体験をしているということになる。
お金では買えない体験をしていると思えば、山登りのありがたみをより一層感じることができるような気がする。
高くても買いたくなるブランドは「ノローナ」!
お金を出しても買えない体験がここにはある。