西村真悟 クリミヤ情勢が繰り返しもたらすものと我が国の覚悟 | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。





西村真悟 クリミヤ情勢が繰り返しもたらすものと我が国の覚悟

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 二十一世紀初頭の今、ウクライナそしてクリミヤで起こっていることを観ると、歴史は、直線を進んでいるのではなく螺旋状に循環しているのだと思える。
 
 百六十年前のクリミヤ戦争は、クリミヤ半島に南下するロシアとそれを阻止しようとするイギリス・フランス連合軍との大規模な戦いであった。
 ロシア対西欧の闘いという図式だ。
 そしてこの図式は、百六十年を経た現在も変わらない。

 また、このクリミヤ戦争を、我が国から遙か遠い地の局地戦と思ってはならない。


 イギリス、フランスそしてロシアが、この戦争にかかり切っている間隙を突いて、アメリカは百以上の大砲を搭載した黒い軍艦四隻で浦賀に入ってきた。
 ここから幕末そして明治維新が始まる。

 では、この度のウクライナ・クリミヤ情勢は、我が国及び世界に、如何なる影響をもたらすのか。


 それは、本日明らかになるクリミヤの住民投票の結果と、そこから動き始めるロシアとアメリカの動向、即ち、プーチンとオバマの動向によって決まってゆく


 特に、オバマが何をするか、さらに、何をしないか、が我が国に大きな影響を与えることは確かである。即ち、中共は、オバマのアメリカをじっと注視していること確実である。
 
 つまり、オバマが、昨年暮れのシリヤに対するように腰が砕けて何もしないならば、中共は、南シナ海と東シナ海において、海洋覇権を拡張強化する為の軍事行動開始のチャンスがきたと判断するだろう。


 百六十年前に、アメリカが我が国に黒船を出してきたように、今度は、中国共産党が我が国に攻勢をかけてくる可能性が広がる。

 いずれにしても、本年の二月から三月にかけての国会で行われていたような憲法や防衛に関する「のんびりした」、「ぼけた」、「慎重な」議論に貴重な時間を浪費していた架空空間とは、全く異なる厳しい現実に我が国は囲まれているのだ


 よって、これからの状況次第では、
 国民は、本年中に、我が国家の自衛権に制限を加えることが良心的で平和を維持する方策であると吹聴してきた与野党内の議員達こそが、
「中共の暴力への協力者」であり、
「戦争を生み出す要因」であったと
危機の中で得心することになるかも知れない。


 かつて阪神淡路大震災に遭遇して、
社会党の村山富市的反自衛隊思想が、かえって国民の救助を遅らせ犠牲者を増やしてしまったことを知ったようにだ。

 三年前の東日本大震災の時も、
 昨年の伊豆大島の豪雨と土砂崩れの時も、
 突然襲ってくる危機に対して、現在ある装備と能力を動員して立ち向かうしかなかった。


 従って、本年においても、何が起ころうとも、
現在ある装備と能力を総動員して立ち向かう覚悟を確立し、
同時に制空権と制海権確保の為の、さらなる人員と装備の増強と充実に励むことが死活的に必要である。

 これが中共の軍事行動を抑止する唯一の方策である!

 ロシアのプーチンは、昨年来、アメリカのオバマの態度を観察して本年の行動を決定してきている。特に、プーチンは、オバマがシリヤで腰が砕けたことを観てほくそ笑んだであろう。


 同様に、今、中共の習近平は、オバマと共に我が国の安倍総理と日本国民の動向を観察している。そして、アメリカの国防予算削減に対して、二桁の国防費増額を見せ付けている。

 第二次世界大戦を阻止するために、
かつてチャーチルは言った(回顧録より)。
「我々は、ヒットラーの野心に、必要な抑制を加えることができるだけの空軍、あるいは、ドイツ軍部の指導者達に、ヒットラーの暴力行為を阻止させることが出来るだけの空軍を造ることが必要である。」


 しかし、
「イギリスの労働党と自由党の平和主義は、相変わらず平和の名において、イギリスの軍縮を推し進めた。」
 この軍縮によって、
「起こらなくてもよかった戦争(第二次世界大戦)が起こった。」

 このチャーチルが残した歴史の教訓を、
 我が国は、クリミヤが激動する本年の今こそ噛みしめて、
 我が国とアジアの平和を確保するために、
 中国共産党の暴力を抑止するだけの軍備増強の実践に移らねばならない。
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