地球史探訪: 恩を仇で返す国、中国 | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。

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地球史探訪: 恩を仇で返す国、中国

「34年間も片田舎で中国人のために医療宣教師として務めました。62の今になって気づきました。『人生無駄にしたなあ』と。」


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■1.販売店の残骸を指さして腹を抱えるように大笑い

 中国・青島における反日暴動の被害状況が「記者が訪ね歩いた反日暴動、憎悪と恐れの傷跡」としてレポートされている。[1]

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・・・ホンダ系列の販売店は、すでに四方を覆いに囲まれていた。覗き込むと、窓ガラスはほぼすべて割られ、建物の中は鉄骨がねじ曲がり、焼け焦げたものが四散している。・・・

(日産自動車系列の)販売店内に展示されていたと思われるクルマが、十数台、無残な姿を晒していた。ほぼすべてガラスは割られており、中にはボディが滅茶苦茶に凹まされているものもある。・・・

 と、大きな笑い声がしたので振り返ると、破壊された自動車販売店の目の前の路上にクルマが停車していた。おそらく20代前半の男性数人が乗っており、販売店の残骸を指さして腹を抱えるように大笑いしている。

 だが、彼らが指さして笑う被害者は、日本企業の系列とはいえ、オーナーも従業員も中国人の純然たる中国企業だ。中国人が、破壊された店舗で途方に暮れている中国人を笑っている。その事実に彼らは気づいているのか。
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 そもそも、いくらある外国が憎いからと言って、こんな野蛮な焼き討ち、暴動が許される国は異常である。

 しかも、このレポーターが書いているように、被害店のオーナーも従業員も中国人である。さらにホンダと言い、日産といい、すでに大規模の現地生産をしているので、同じ中国人の作った車だろう。日本に損害を与えるためには、同胞にいくら迷惑をかけても構わず、大笑いまでする感覚は、日本人のみならず、文明国の人間には理解不能だろう。


■2.「恩を仇で返す」行為

 今回の中国における反日暴動では、パナソニックも被害に遭い、「『井戸掘った企業』も標的 松下幸之助氏への恩忘れ」と報道されている。[2]

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 パナソニックと中国の関係は、松下電器産業時代の1978年10月、大阪府茨木市の工場で、創業者の松下幸之助氏が、中国の近代化路線を進めるトウ小平氏(当時副首相)を迎えたときから始まった。

 電子工業分野の近代化を重視していたトウ氏が、「教えを請う姿勢で参りました」と切り出したのに対し、松下氏は「何であれ、全力で支援するつもりです」と全面的なバックアップを約束した。

 松下氏は、改革・開放路線の黎明(れいめい)期に日中経済協力に踏み出した功績で、中国では「井戸を掘った人」としてたたえられてきた。
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 そんなパナソニックですら、反日暴動の標的にされた事実は、まさに「恩を仇で返す」行為である。しかし、中国ではこれと同じ事が何度も繰り返されてきた。

 1930年代のアメリカで、キリスト教宣教師たちが中心となって貧しい中国を救おうと、官民あげての支援をしてきたのだが、その宣教師たちが虐待、虐殺されたり、彼等の建てた学校が焼き討ちや略奪にあっている。

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 私の知るところでは、1927年国民党が政権を握り、裏で排外政策を採って以来、略奪、放火などの暴力事件を含む学生暴動が起きないアメリカン・ミッションスクールは一つとしてない。国民党政権になった年、東部だけでも108校あったミッションスクールのうち、45校が数年間閉校となった。[3,p167]
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 こう記すのは、1931年からアメリカの副領事として上海、その後、福建省福州で勤めたラルフ・タウンゼントである。彼が1933年に出版した『暗黒大陸中国の真実』には、彼が直接、見聞し、あるいは副領事として巻き込まれた事件が数多く、記されている。


■3.虐殺された高齢の女宣教師

 同書には、カトリック系の宣教師に限った被害統計が引用されている。それによると、1912年から1932年までの約20年間で320人の宣教師が「逮捕」され、47人が殺害されている。「逮捕」とは身代金目当ての誘拐であるが、それでは聞こえが悪いから、中国側の「愛国運動」の一環として「逮捕」されたことになっている。

 福州での一例をタウンゼントはこう紹介している。

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 福州を流れる川の上流でのこと。高齢のイギリス人女宣教師が二人、追い剥ぎに捕まり「裁判され」、「帝国主義者」にされ、「残虐なる死刑」に処せられた。

生涯を聖職者として現地住民のために捧げた二人を待っていたのは、体中を切り刻まれ、長時間悶え苦しみ殺されるという無残な最期であった。当然ながら、中国国民党「政府」は何もしなかった。政策の一環であるから、助けるわけがない。[3,p171]
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 山中の盗賊に、外国人宣教師が襲われる、ということは、どこでもあることかも知れない。しかし、金目のものを持っていない老女二人をわざわざ「残虐な処刑」にするのは、悪魔の所行である。

 また老宣教師二人から長年の恩を受けた住民も、せめて顕彰碑を建てるぐらいの事はあっても、しかるべきだろう。

 台湾では日本統治が始まった翌年の明治29(1896)年正月、台湾の近代化を目指して設立された最初の小学校に赴任した6人の日本人教員が抗日ゲリラに襲われて殺害されるという事件が起こったが、その犠牲者を祀る「六士先生之墓」が建立されている。これが心ある国民の態度であろう。[a]


■4.略奪を奨励する政府

 中国における外国人に対する暴動の特徴は、政府が外国人を守るどころか、外交政策の一環として、陰で操っているという点である。タウンゼントはこう書く。

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 中国中央政府に盗賊団や学生放火魔を取り締まるよう要請しても期待できない。しかし、「アメリカ資産に手を出すな」とお触れを出させるくらいのことを要求する権利はある。

しかし保護するどころか、過激排外学生におもねり、略奪を奨励する政府である。略奪行為の多くを私はじかに知っているのであるが、これに荷担した政府役人でも何のお咎めもなし。

 全在中国領事館を調査したら、1927年に国民党が政権を握ってからの略奪事件だけでも数千件にも上ると思われる。[3,p286]
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「略奪を奨励する政府」とは、この時期の国民党政府に限らない。現在の共産党政府もそうだし、また1900年に起こった義和団事件での清国政府もそうであった。

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 この事件で宣教師はじめ外国人追放運動に可能な限りに軍事援助をしたのがあの西太后である。いつもながらそのやり口が汚い。義和団が不穏な動きを見せていたが、政府は宣教活動の「守護神」として理解を示していた。

そして義和団が無防備の宣教師を虐殺し、「できる」と見ると「君子豹変」した。数百の宣教師が殺害された。宣教師だけではない。「信者」のレッテルを貼られて虐殺された中国人は4桁にもなる。[3,p173]
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 清国政府、国民党政府、共産党政府と三代の政府のいずれもが、同様に暴動を後押ししている以上、それは中国の政治文化の本質と言うべきだろう。

 ちなみに、この義和団事件では、清国政府は外国人を守るどころか、その虐殺に理解を示したので、欧米諸国と日本は結束して、自国民保護のために出兵した。日本は地理的に近いことから、欧米諸国の要請を受けて最大の兵力を送った。

 この時、北京の公使館地区では欧米10カ国と日本の駐在武官たちによる自衛団が結成され、2ヶ月間、侵入しようとする暴徒と清国兵から、大使館員とその家族、周辺の住民を守り通した。その中心となって奮戦したのが、柴五郎中佐率いる日本将兵たちで、柴中佐には、欧米各国からの勲章授与が相次いだ。

 事件後、外国人の安全を守れない清国政府は、日本が自国民を守るための軍隊を清国内に駐留させる事を受け入れた。支那事変の発端となった盧溝橋事件で、日本軍が北京周辺にいたのは、侵略ではなく、あくまで自国民の保護のための権利であった。


■5.ミッションスクールを襲う学生や教職員

 アメリカのミッション・スクールを襲うのは、キリスト教に触れたことのない暴徒だけではない。自らの慈善活動で育てた学生たちからも襲われたのである。

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 代表例を挙げよう。慈善団体が援助する学校で、外人教師は交代して夜中に教室と宿舎の見回りをしている。「中国人学生の放火から校舎を守るため」である。

中国人学生とは何者か。宣教師が救ってやった者ではないか。奴隷同然の境遇から救い、将来のため教育を受けさせ、高い寮にまで入れた子ではないか。こういう子が夜の夜中に寮を抜け出し、自分が学ぶ寮や教室に火を放ち、「くたばれ、帝国主義のヤンキー野郎」と叫ぶのである。イギリス人も同じ扱いをされている。福州では去年、貴重な校舎を3ヶ月で三つも失った。[3,p166]

汕頭では学生と中国人教職員が混乱に乗じて校舎を占拠し外国人職員を追い出した。普段は愛嬌を振りまく中国人が、好機到来とみるや豹変する一例である。[3,p167]
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■6.中国人学校の平和的侵略

 ミッションスクールは中国人の「平和的侵略」にも悩まされた。以下は、タウンゼント自らが巻き込まれた事件である。[3,p99]

 福清近くのミッションスクールが校舎の近くに空き地を持っていた。近くの中国人学校の偉い人たちが何人かで来校してこう言った。「お宅はあの空き地をお使いになられていないご様子ですが、お宅が使うまで当方に貸してもらえないでしょうか?」

 ミッションスクールの校長は「必要となったら、無条件でいつでも返す」という条件で、同意した。ところが中国人学校の方は、空き地を校庭として使い始めると、周りに塀を建て始めた。

 ミッションスクールの校長は、直ちに抗議したが何の効果も無く、中国人学校の学生から石を投げかけられる始末である。地元の警察に頼んでも何もしてくれない。

 中国人学校は塀を完成させ、堂々とその所有権を主張した。ミッションスクールは福州のアメリカ領事にこの件を訴え、領事はアメリカ政府と連絡して、福建政府に強硬な要望書を出した。

 何週間も経ってから、責任者から「塀を直ちに撤去する」旨の通達があった。しかし、その後も一向に撤去されない。「いつ撤去するのか」と問い合わせると、「即刻」と返事が来る。より強硬な要望書を何度か出すと、今度は「塀はすでに撤去され、完全復元済み」と連絡が来た。ところが現地に出向いて見ると、塀はまったくの手つかず。

 こうしたやりとりを一年近く続けた上で、ようやく塀は本当に撤去された。ところが、塀を取り壊すとき、彼らはこっそり礎石を2、3個残しておいた。ミッション側がこの礎石の上に建物を建てたら「石を返せ。弁償しろ」と無理難題を吹っかけようというのである。しかし、以前、同じ事があったので、その手は通じなかった。

 こんな些細な事件でも、解決までに数ヶ月から数年かかる。当該領事は疲労困憊して、病気を理由に福州を去った。「優秀でありながら、中国人に振り回され、半狂乱になった人の数は枚挙に暇がない」とタウンゼントは記している。


■7.「人生無駄にしたなあ」

 さて、こういう虐殺、暴動、放火、詐欺に悩まされながら、布教を続けたキリスト教宣教師たちは、成果を上げることができたのだろうか。ある老齢の女性医療宣教師が、次のように語った言葉が引用されている。

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 62歳になって帰国するんです。希望が持てなくなってね。34年間も片田舎で中国人のために医療宣教師として務めました。義和団事件の頃だって病院を離れなかったわ。・・・

62の今になって気づきました。「人生無駄にしたなあ」と。・・・ここでは何をしても無意味で、感謝もされないのです。本当に残念ですね。でもこれからは違うわ。アメリカに帰ったら若者に「宣教師として中国に行くなんて狂気の沙汰よ」と、命ある限り訴えようと思っています。[3,p169]
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 タウンゼントは、このおよそ80年前に出版された本で、未来をこう予想していた。

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 中国人の誰もが舶来の高級服を着て、高級外車に乗れる時代になったとしても、ずる賢く言い逃れをし、頑固で嘘をつく性格が変わるとは思えない。[3,p90]
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 まさしく中国人が高級服を着て、高級外車に乗れる時代となったが、今回の反日暴動を見れば、タウンゼントの予言は見事に当たった事が分かる。歴史は鏡である。歴史を見れば、中国の本質はすぐに見透かせる。

(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(225) 仰げば尊し~伊沢修二と台湾教育の創始者たち
 新領土・台湾では教育こそ最優先にすべきだと、我が身を省みずに尽くした先人たち。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog225.html

b. JOG(222) コロネル・シバ~1900年北京での多国籍軍司令官
 義和団に襲われた公使館区域を守る多国籍軍の中心となった柴五郎中佐と日本軍将兵の奮戦。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h14/jog222.html

c. JOG(668) 「日貨排斥」の歴史は繰り返す
 貿易を通じた中国の嫌がらせに、戦前の日本人も憤激していた。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h22/jog668.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 「記者が訪ね歩いた反日暴動、憎悪と恐れの傷跡 中国・青島、反日デモ被害状況ルポルタージュ」、日経ビジネスOnline、H24.09.27
http://nkbp.jp/SKUOy7

2. 「『井戸掘った企業』も標的 松下幸之助氏への恩忘れ」、MSN産経ニュース、H24.09.19
http://on-msn.com/UmFtTu

3. ラルフ・タウンゼント『暗黒大陸中国の真実』★★、芙蓉書房出版、H19
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4829504072/japanontheg01-22/

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