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孔子の論語。
ぼんやりと「聞いた事があったかな」程度。
今まで孔子が誰で論語に何が書かれているかなんて考えたこともなく興味もなかった。

でもこれを訳した斎藤孝先生の本はかなり読ませて貰っている。

「質問力」「コメント力」「語彙力こそが教養である」等、読みやすくて勉強になる本ばかり書かれているので好きな人。


難しい論語という本を斎藤先生が分かりやすく訳してくれているなら「ちょっと読んでみようかな」と軽い気持ちで購入。

しかし読むのは難航して一ヶ月位かかった。

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上に書き下しの本文、下に現代語訳。
最初は上の書き下し文も読んでいたが古文を読み慣れてない俺は耐えきれず2ページくらいでリタイア。それから下の訳のみを読むことにした。
教養がない俺にはそれでも難しい。
頭に入ってこない部分もあったが最後まで何とか読んでみた。


◼︎俺なりの「はじめに」


・孔子は古代中国の思想家

・約二千五百年前の人物

・論語は孔子が言ったこと、行った事を記録しているもの(弟子たちの言葉も収められている)

・孔子が言ったことに対して「子曰く(しいわく)」から始まり細かいエピソードが淡々と連ねられている

・読み進めていくにつれ孔子の崇高な人物像が浮き彫りにされていく


・前に読んだ立川談志師匠の言葉や行いを弟子の立川談慶さんが書いた本「大事な事はすべて立川談志に教わった」みたいな本と考えて読みやすくなった。

・約二千五百年前の人物が言ったことが現代の日本でも読まれ、今まで多くの人に影響を与え続けて来たってことは孔子は絶対にいい事を言っている。




◼︎特に良い言葉と感じたもの
(自分なりに更に分かりやすく書かせて貰いました)


・学び続けつねに復習する。そうすれば知識が身につき、いつでも活用できる。実に嬉しいことではないか

・口ばかりうまく外見を飾るものにはほとんど仁はないものだ
※仁…自然に湧くまごころ、愛情


・自分をわかってもらえないと嘆くより、人を理解していないことを気にかけなさい


・古き良きことをわきまえ、新しいものの良さもわかる。そんな人は師となれる


・人格のすぐれた人が何かする時、先入観で「これはよい」「これはよくない」と決めつけない。それが筋が通ったことかどうかで決める。


・社会的地位がないことをなげくより、そうした地位に立つために必要なことな自分に欠けていることを反省するべき。自分を評価してくれる人がいないことをなげくよりも、認められるだけのことをしようと努力すべきだ。



今出したのはほんの一部にすぎないが、仕事に対するモチベーション、人との接し方、人としての生き方について教えてくれる。


どんなに分かりやすく訳されたといっても、正直いって昔の中国のことに興味がわかないし、難しい言葉だし、ストーリーも無いので読みにくい本だと思った。


しかし、最後まで読んでみる事によって孔子が言おうとしているほんの一欠片くらいは心に入ったと思う。
この本は脳で理解して読むというより言葉を身体に浸透させていくという感じがした。何度も読んで何度も身体に入れていく作業をしなければならないのだな。


論語を1回読んで浸透された物を凝縮して言葉にするならば


「君子(学識・人格ともにりっぱな人)になる為には大きな心で愛情もって人と接し、自分に驕らず謙虚に、そして「学び続ける」ことを人生の軸にすること」

そう俺は思った。


もっともこの言葉を孔子に言ったら

「君子はそんな単純な言葉ではすますことの出来ない物です、もっとものの本質を見ることのできるように学び続けなさい」と返されそうだが。



それでも学び続け、また次にこの論語を読んだ時にはもっと深く理解したい。

読んで良かった。