家での焙煎には「ゴマ炒り器」がもっとも
適していると思いますが、
一般的には銀杏煎り器が推奨されています。
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銀杏炒り器が推奨されている3つの理由
・軽くて振りやすい
・200gほど焙煎できる
・均一に煎りやすくみえる
このような理由で、焙煎士の方も
銀杏煎りをおすすめしたりしています。
しかし、このブログでは
銀杏炒り器はおすすめしません。
いろいろな実験
ぼくも最初はみなさんが言っているように
銀杏煎りで焙煎を始めました。
しかし一向に成功しませんでした。
いつもきまって
えぐみのキツいコーヒーになりました。
なんでだろうと本を読みネットを漁り、
いろいろなことを試しました。
たとえばこんなことです。
・赤外線放射温度計というものを使い、豆の温度を測りながら焙煎
・コンロの上に丸い筒を置いて、温度を保つようにした
・豆が悪いんじゃないか?といろいろなサイトで豆を買った
・コンロが悪いんじゃないか?と新しいコンロを買った
これらは実験した中のほんの一部です。
ただ、普通に飲めるコーヒーを
焙煎したくてやったことです。
うまくできなかったのが悔しかったですね〜。
それでわかったことがあります。
それは
「銀杏煎り」は焙煎にはもっとも適していない道具
だということです。
コーヒー豆でもコンロでもなく
焙煎器に問題がありました。
つまり、
見た目はきれいに焼けても
飲めるコーヒーにはなっていないということです。
銀杏炒り器の構造の問題
銀杏煎り器の底はバーベキューの綱みたいに
なっています。
たとえばゴマ煎り器や、フライパン、鍋など
他の焙煎道具は底が一枚の板になっています。
これは、銀杏炒り器とゴマ炒り器は
熱伝導の仕方が違うということを表します。
熱風が豆の表面だけを焼いて
中の芯の部分まで火が通りにくいのが、
銀杏炒り器だと思います。
見た目には綺麗な焦げ茶色になって
やった!きれいに焙煎できたー!と思っていても
実際は中まで火が通っていない。
なんてことがよくあります。
3ヶ月悩まされたえぐみの原因は、
生焼けのコーヒー豆だったのです。
コーヒー焙煎の歴史
一説によると焙煎は1300年頃から
行われるようになったそうですが、
その歴史を見ていても、
底があみあみになった器具はみかけません。
フライパンに足のついたようなものを使い
長い木べらでかき回しながら焙煎していたり、
ドラム缶を回転させて焙煎していたり。
銀杏炒り器で焙煎してるけど失敗ばかり 。
なんて人をネットでよく見かけるのは
道具が原因だと思っています。
家で焙煎したい人のために
趣味で焙煎してみたい、
いろんな豆を飲んでみたい、
という人に向けてこの記事を書いていますが、
今後「焙煎士になりたい」という方にも
ハンドロースターでの経験を積むということは
とても大事なことだと思います。
これは僕の経験ですが、
どうなるとコーヒー豆が美味しくなったり
美味しくなかったりするのか、
いきなり器械でやるよりも
アナログから始めた方が
より多くのことが学べると思います。
まずはぜひ手網焙煎から
初めてみてください。