勝率9割の株式投資-43(フラクタルで見るリスクとリターン) | ”企業に眠る宝の山”発掘プロジェクト
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今日は9.11。20年前、あのニューヨーク同時多発テロが発生した日です。その後アメリカはテロとの戦いを宣言しましたが、思いとは裏腹に、現在、テロ組織に属する人数は当時の2.5倍に拡大しているそうです。

 

戦争は起こしたら最後、終わりがどうなるかわからないのです。小さく終わる戦争がたくさんあります。多分テロとの戦いはすぐに終わるだろうという安易な見通しだったのでしょう。

 

見通しが甘かった、というのは間違いです。どうなるかわからない、というのが正しい見通しです。戦争は複雑系だから。

 

どうなるかわからない、ということを前提に戦争は準備しなければなりません。そこが間違っていたのです。

 

 

コロナは、人流がさほど減っていないのに急速に感染者が減っています。やはりワクチンの効果でしょうか?しかしまた新しい変異株が表れています。ワクチンの効果があまりなさそうで、冬場にかけて第6波が懸念されます。

 

 

株価については先週、「%D値が45%と低いので更なる上りも期待」という趣旨の記事を書きましたが、期待に応えて今週も株価が上がりました(銘柄1570で約9%)! %D値はまだ64%と低いので、春先のピークを超えるエネルギーは持っているように思います。そうすれば・・・。

 

これはあくまでも期待であって、予想ではありません。私は信号に従って淡々と売買するだけです。

 

 

さて、今回のテーマは、

フラクタルで見るリスクとリターン

 

これは『禁断の市場』という書籍のサブタイトルです。

 

ベノワ・マンデルブロの主著で、2008年6月12日に日本語訳が東洋経済新報社から発売されました。リーマンショックの4ヵ月前で、ジャストタイミングでした。

 

刺激的なタイトルですが、1975年にフラクタル幾何学を創設した有名な数学者の近著が読めるという魅力に惹かれてすぐに購入したのです。

 

やや読みにくいですが、示唆に富む内容に溢れ、まさに目からウロコが落ちる思いでした。

 

マンデルブロが米国綿花市場分析をスタートにフラクタル幾何学を創設するに至った、ということは知っていましたが、金融分野を対象とする書籍とは、これが初めての出会いでした。

 

 

私の分析方法の原点がここにあります。

 

 

フラクタルというのは、前回のブログ自己相似と同じです。

 

マンデルブロは株価がフラクタル構造を持つことを明らかにしました。そこから株価モデルを作り、モデルの分析から金融市場の脆弱性について、5つのキャッチフレーズをあげています。要約すると、

 

1)安全な市場はない

  市場価格の大変動は、無視しても良い例外的な出来事ではない。

  金融理論は正規分布型変動を前提としていて、大変動は無視して

  いるが、これは誤っている。

 

  金融理論は基本的に大人しい市場を前提に組み立てられていま

  す。

<図1>

 

実際の市場は時に大きな変動が起こります。縦軸の目盛が、大人しい市場モデルの図1と、実際の市場の図2では異なっています。念のため。

 

<図2>

 

2)トラブルは続いて起こる

  トレーダーなら誰でも知っている。効率的市場理論からすれば起こ

  らないことになっているが。

 

3)市場には個性がある

  市場の基本的メカニズムは不変である。ニューディール政策の一

  環として価格規制が厳しかった1930年代も、価格規制がなくなった

  現在も、価格が変動する様子はほぼ同じである。

 

  「AIトレードが主流になっても市場特性は不変」ということを示唆

  しています。

 

4)チャートは人を欺く

  チャートに出て来るもっともらしいパターンや繰り返しを過信すると

  痛い目にあう。これらは株価モデルで簡単に作り出せる。

 

  私の簡易モデルでもニセ株価が簡単に作れました!

 

<図3>

 

5)市場の時間は相対的である

  トレーディング時間は変動が激しい時は速く進み、そうでないときは

  ゆっくり進む。プロのトレーダーは「市場が早い」、「市場が遅い」と

  良く口にする。

 

  これも株価モデルで再現します。

 

 

私はこの書籍から、多くのことを学びました。

 

 

最も大きかったヒントは

 

①株価はモデル化できる

②金融市場は長期にわたる記憶を持っている

 

でした。

 

 

まず私は、株価モデルにチャレンジしました。私のモデルはマンデルブロのモデルとは異なります。なお、株価モデルについては過去のブログをご覧ください。

 

マンデルブロのモデルは、「株価は時間的にも空間的にもフラクタル構造を持つ」という、株価のマルチフラクタル特性を基に作ったモデルです。

 

対して私のモデルは、このブログで何度も出てきましたが、「今期の株価は前期の株価のA倍である」という株価の生成メカニズム着目した簡易なモデルです。こんな簡易モデルでも、マンデルブロの分析に迫る性能を発揮しています。

 

 

 

次回は金融市場の長期記憶です。