タイトル: 半落ち
昨日が、記憶や想い出を消したい男の話なら、
今日は、記憶や想い出が消えていくのが耐えられずに夫に
「殺してくれ。」と頼む夫婦の話。
原作は、昨年読んでいたが、まだ映画を見ていなかった。
今年の日本アカデミー賞作品賞であったこともあり、昨日、
TV放映されたのを見逃したので、レンタルして見てみる。
いや~。参りました。
まっ昼間から、家のTVを前にして泣いちゃう私って・・。
誰か訪ねてきたら本当に困ってしまいますわ。^^;)
【あらすじ】
警察官の梶聡一郎は、3日前、妻を自宅で首を絞めて殺したと
自首してくる。アルツハイマー病に苦しむ妻の「殺してくれ」という
願いに応えた嘱託殺人と処理されるはずであった。
しかし、そこには、ひとつの謎が残った。殺人から自首までの
2日間の彼の行動が不明なのである。この「完落ち」ではなく、
「半落ち」状態のままで、裁判が開かれる・・。
映画は、原作をほぼ忠実に再現している感じ。
ただ、被害者にからむ、各登場人物を少し若めに設定
しているような。
少し若手を出さないと地味すぎちゃうからかな。
・・とは言っても、若手出しても、十分地味なトーンの映画。
ミステリーなのに、あっと驚くようなどんでん返しもないし、
警察と検察のいがみあい・・なんてのが題材にはなっているものの
たいした意味をもたないし、派手なアクションのひとつもない。
でも、原作より、心にずっしりときましたわ。
特に検事と弁護士のやりとりがいい。
この裁判を担当することによって、もう一度、司法を志した時の
気持ちに戻れた二人。
罪を憎んで人を憎まず
司法って本当に難しいと思います。
報道についてもひとことありましたね。
スクープや特ネタだけを追いかけて、報道の本来の意味を
忘れかけていた鶴田真由演ずる女性記者もこの事件を機に
初心に返れたのでは・・・。
この映画の後、骨髄バンクのドナー登録者の数が激増したとか・・。
それを聞いて、
「公共広告の宣伝映画か・・」
みたいな事言ってる人もいたみたいだけど、私は、そうは思わなかったな。
感動的な映画というのは、眠っている『人の善意』をもめざめさせる
力があるのだなと・・。
あ、最後に不謹慎な事言わせてください。
この映画のバックに流れる曲って、スマスマの「カツケンサンバ」で
場が思い切り暗くなる時に流れる曲なのね。
深刻な場面で思わず吹き出してしまった・・。^^;)
【評価】 ★★★★☆
【きょうのひとこと】
いきなりカツケンが登場しちゃったら
どうしようかと思った・・。^^;)
【データ】
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「半落ち」 2003年 日本
主演 寺尾聰 原田美枝子 吉岡秀隆 井原剛
監督 佐々部清
原作 横山秀夫
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