日本語で教わるバリ料理! 影武者のお料理教室 | 鮫鰐通信

鮫鰐通信

バリで5年暮らした後スラバヤ駐在の旦那サマと結婚。スラバヤ生活5年半を経て、2016年4月末に本帰国しました。
       島が変われば品変わる。フリーライター系駐在員新妻のスラバヤあれこれ、時々猫とバリ。

ウブドの老舗日本食レストラン、影武者
私は在住の頃からずーっとずーっとお世話になっていて、ウブドライフに欠かせない場所です。
メニューラインナップはいわゆる家庭料理の品々ですが、どれもほんとーうに美味しい。唐揚げなんて、どうやったらこんなにジューシーでカリッとするんだろう、日本でもこんなおいしい唐揚げ食べたことないよ…というくらい。
名古屋出身のオーナー・ユミさんが作る名古屋めしも天下一品。私、元々味噌カツ大好きなんですが、ここのは特においしいと思うんですよ。愛知出身でスラバヤ在住の友人も、「今まで食べた中で一番おいしい味噌カツ。食べた時は涙が出た」と言うほど。
味噌カツが苦手だという方にも是非試して頂きたい…と、ちがうちがう、今回は味噌カツを胴上げする回じゃないんだった。
(でも味噌カツ超おすすめだし、その他にも手羽先とか味噌煮込みうどんとか天むすとか、絶品です!まじで!)


そんな影武者で、dapur Bali というバリ料理教室が行われているのをご存知でしょうか?
私、やってることはずーっと知ってたんですけど、今まで参加したことはなく…。
今回、スラバヤ奥様友達と一緒にウブドに行くことになったので、これはチャンスかも?と思って「影武者でバリ料理教し…」くらいで「行きたい!!!」というお返事。
やったー合格

というわけで早速申し込み。

申し込みはHPから、メールでするか、電話で。
前日の昼までに直接影武者に行って申し込むこともできます。最低催行2名から。基本的には火曜と金曜の開催ですが、その他の日でも相談に応じて下さいます。


教室の名前、「dapur Bali」は、「バリの台所」という意味。
その名の通り、ここでは、バリに嫁いだユミさんがお義母さんから教わった、本当にふつうの「家庭のバリ料理」を基本のキから教えてくれます。

当日、開始は大体朝10時頃(アバウト)。

行ってみると…

スパイスずらり


ずらっと並ぶスパイス!!

スパイス2


もうこの時点で歓声です。
いい加減長いこと住んでるから、スパイスの色鮮やかさは知ってるつもりだったんですが、ずらっと並ぶとさすがに壮観。そしてかわいい!

席には1人ワンセット、こんなのが用意されています。
レシピとエプロン


レシピブックと、バティックのついたエプロン音譜
レシピブックはユミさんが書いたオリジナル。

お菓子


最初はまず、ちょっとだけ座学から。と言っても小難しいものではなく、バリのお菓子とお茶を頂きながら、ユミさんがスパイスやハーブの説明をしてくれます。
見たことはあるけど名前がわからない、名前も効能もなんとなく知ってるけど、どうやってつかうのかはさっぱり…そんなスパイスやハーブ類の説明を、日本語で聞けちゃうのです!

ひとつひとつ手で割ったり、少しだけ切ったりして、手触りや香りを確認していきます。
これを少しずつ混ぜて、いろんな料理にするなんて…考えただけでも気が遠くなりそうショック! バリの、インドネシアのお母さん達はすごいですねえ。
目の前に並んでいるスパイスは、今日の料理で全種類使うというから驚き。

同じ葉っぱでも、バリでは乾燥したもの・ジャワでは生のものを使う、など、島や地域による違いも交えて解説してくれます。

さて、解説が終わったら、いよいよ実際に料理に取りかかります!

今日の献立はこちら~音譜
献立


初めての場合は、大体こんな感じの「基本の献立」が用意されます。

最初はバリ料理のベースとなる「バソ・グデ」を作る所から。
基本のスパイス


すりつぶす


スパイス類を順番に石臼ですりつぶしていきます。
この「すりつぶす」が案外難関。手首のスナップ上手く使わないと、石同士がごんごんぶつかるだけになってしまったり、スパイスが飛び散るだけで全然すりつぶせなかったり…。
みんなできゃあきゃあ言いながら工程を進めます。


一つ一つのお料理の工程を細かに説明するととんでもなく長くなるので、ここからは写真でざーーーっと!

ココナッツすりおろす

ココナッツをすりおろしたり…

ココナッツミルク絞る

すりおろしたココナッツに水を加えて絞ると、ココナッツミルクが!


バソカラス

スパイスとココナッツミルクを煮詰めたり、


サテリリッの材料

サテの材料。
これをよーく混ぜて…

サテまく

バリ独特のサテ、サテ・リリッを串に巻きつけて、と。


バナナの幹

若いバナナの幹は、薄めに切って塩でもんで、煮込みに。


和える

スパイスとココナッツミルクを煮詰めたもので、野菜を和えて…。


なんやかやと他のことをしている間に、影武者のスタッフさんがサテを炭火で焼いて持ってきてくれます。

サテリリッ


ここでユミさんの粋な計らい。焼きたてのサテをつまみに、ビールビール が飲めちゃうんです!
んー、最高。

サンバル作る

こちらはサンバル作成中。

サンバル煮詰める

材料をすりつぶしたサンバルは、サラダオイルと共に煮詰めます。

サンバルマタ混ぜる

これは別のサンバル。
サンバル・マタという、生サンバルです。私これだけでごはんいけちゃうくらい好き。サンバルマタ丼にしてもいいくらい好き。

サンバルマタできた

サンバル・マタ完成クラッカー 切って混ぜて和えるだけなので簡単。


バリ料理を1から作ると、こんなに手間がかかるんだ、と改めて思い知らされました。
スパイスをすりつぶす、混ぜる、煮詰める、和える、焼く…。
最近はペースト状になった「素」が色々売られていますが、やっぱりそういうのは「おいしくない」とバリ人が言うそうです。そうだよなあ、そりゃ。
スパイスもハーブも使う度すりつぶした方が、香りがいいに決まってますものね。

午後2時過ぎ、完成ー合格

出来上がり


いやはや、自分で作ったと思うと一層おいしいですねー!

今回載せた写真以外にも、もっともっといろーーーんな工程があります。
本来野菜をゆでるところをスタッフさんがあらかじめゆでたものが用意されていたり、鶏は揚がった状態で出てきたり…と、実際には直接手を下していない工程もあります。
それも全部やってたら…気が遠くなりそう。

ナシ・チャンプル屋さんにずらっと並ぶおかずは、ひとつひとつこうやって手間と時間をかけて作られているんだな、としみじみ。
どこのがおいしいだのマズいだの、そんな贅沢言えなくなっちゃいます…。

今回私たちは初めての参加だったので、基本の内容でしたが、特に作りたい料理があればリクエストも可能とのこと。何度も参加するリピーターさんもいるそうですよー。
私たちもすっかり「次はあれが習いたい」「あれの作り方も知りたい」…と、2回目参加する気満々ですにひひ


石臼、買っちゃおうかなー!!