今朝、妻に『ふり返る祈り』(既出)を返却したら次に貸してくれました。

水谷先生、こんな本を今年出版されたんですね。抱腹絶倒の一冊ですよ。

悪魔がブログやらツイッターをはじめたらこんな感じなんだろうな、

と思わせるような軽快な読み物。

 

一応3部構成になっていますが、メインは第一部の「格言集」。

1日1格言、全部で31の格言が収められています。

どれも印象に残るユーモラスなもので、1日を始める前に一口どうぞ。

もちろん大事なのは水谷先生の解説です。そしてその解説を裏付ける聖言。

 

第2部は「悪魔の談話」と題した対話の記録的なスタイル。

二人の悪魔をサラリーマンに見立てて対話を弾ませます。

ヨブのときはしてやられたよな、イエスとの対決はしんどかった、

今の日本、これで攻略しようぜ、みたいな談話です。

全部裏を返せば…ということなのですが。

 

第3部はさらに短い文章が三つ。

年賀状、感謝状、そして表彰状が認められています。

とにもかくにも一読あれ。

125頁ですが、その半分はのだますみさんの

可愛らしいイラストで埋め尽くされています。

 

外出自粛、休業要請、ネット礼拝で息苦しい日々をお過ごしならば、

ちょっとCLCに出かけて手に取ってみてはどうでしょうか?

発想はC・S・ルイスの『悪魔の手紙』(The Screwtape Letters, 1942)だそう。

本家はまだ読んだことがない。

(実はあまりC・S・ルイスを読んでない)

 

Amazonで本家よりも水谷師の本の方が

星の評価が高いってどゆこと?

 

とにかく読んでいて面白いのは間違いないですね。

クリスチャンあるあるの連打。

それでありながら、日々の信仰の持ち方に光を当ててくれる

読み易い一冊だと思います。

 

注意点がふたつ:

著者を差し置いてまことに僭越ながら...

・本書の面白さは、ある程度クリスチャン信仰生活を送っておられる

 方々に響くものだろうな、と思います。スポルジョン、チェンバーズ、

 カウマン夫人などを熟読なさって、少々デボーションの読書がマンネリ化

 している、という方に新鮮な光が届くのでは?

 洗礼を受けて間もない方には”?”なところがいくつかあるかもしれません。

・本書はあくまでも(悪魔だけに)、神の恵みを紐解く本であって、

 断じて「悪魔」「悪霊」とは何かを知るための本ではありません。

 水谷先生も最後に触れておられますが、

 悪魔は断じて滑稽でどこかマヌケな憎めない奴、ではありません。

 悪魔は人を深く傷つけ、絶望を突きつけ、人を神から引き離す極悪な存在です。