9月に入ってもまだまだ30度超え!の暑さでしたが、直近の台風15号の被害状況を確認しつつ、選択除草や草刈り等を進めました。

1号水田は稲穂がたわわに実り、頭を垂れてきています

本日のミッションはこちら!写真のヤブミョウガ(ツユクサ科)とイノコヅチ(ヒユ科)は優占種となり、多年草で藪化するため、選択除草を実施しています

ヤブミョウガは結実してきている株もみられます

イノコヅチ(ヒユ科)はヒカゲイノコヅチとヒナタイノコヅチがあり、名前の通り生息環境が違います。緑地に多いのは写真のヒカゲイノコヅチです。丁度花期なので他の草とは見分けやすくなっています。種は所謂「ひっつきむし」です

こちらはヒナタイノコヅチ。葉の厚みや質感、花も少し違います

もう一つの特徴として、茎の節のコブ状のものを猪の膝に見立てこの名がついたとされています

見分けポイントを確認したら、レッツ選択除草!

こちらは満開のヤブミョウガ畑になっています、ヤブミョウガが優占種の一人勝ち種であることがわかります

ヤブミョウガもイノコヅチも在来種ですが、明るい林床を保ち、より弱く小さな植物(例えばスミレやニリンソウ等)を保全するために作業しています

水路周りも草を刈り陽を当てると水生昆虫の多様性を守ることが期待できます

一方、こちらは堆肥置き場として使用していたエリアの草刈りと

単管を抜いて平らに管理し、やはり多様性を目指す予定です

2日前の台風15号の被害状況を確認、お社跡のミズキ枯損木の幹が落ちていました

幹の途中から折れて落ちたことがわかります

緑地にはまだまだ枯損木が残り、枯木の下では活動しないように注意しています

上の入り口のミズキ枯損木も根元から折れていました

直径1mを超える長老のようなミズキだったのですが、2022年に枯れ、幹だけが安定して残っていたものがようやく倒れてくれました。幹の中は空洞になっています

トウネズミモチも巻き込まれて倒れています

竹林エリアも枯損木の落枝を確認。枯損木は早く倒れてくれた方が、安心して活動できるエリアになるという意味では朗報です

各水田の様子です、1号水田は臨時作業で稲起こししてあるのですっきり立っています

2号水田

ほしのこ水田は鳥の水浴びによりまばらな状態です。コナギ(ミズアオイ科)が繁茂しています

さくらっこ水田

ほどっこ水田は少し倒伏がみられます

お子様たちは虫とりタイム!

シオカラトンボ(トンボ科)オス。夏も終わりになるとオオシオカラトンボと数が逆転してくるようです

こちらはオオシオカラトンボ(トンボ科)オス。眼の色や翅の付け根の色でも見分けられます

クビキリギス(キリギリス科)アゴの力が強く、昆虫等も食べる雑食です

たぶんコカマキリ(カマキリ科)

セミの抜け殻は沢山見つかります、こちらはアブラゼミ(セミ科)

ツマグロオオヨコバイ(ヨコバイ科)が目立ちました

ボロボロですがコミスジ(タテハチョウ科)幼虫の食草はクズやヤブマメ等のマメ科、低い位置にいるので写真が撮りやすいです

サワガニ(サワガニ科)の幼体、よく見ると左目がないです。。

水辺にはアライグマ(アライグマ科、特定外来生物)の足跡がもれなく見つかります。ニンゲンの手の平のような指の長い形が特徴です

ヤブラン(キジカクシ科)も

ノシラン(キジカクシ科)も満開!

保全対象としているツリフネソウ(ツリフネソウ科)は蕾がついています

チョウジタデ(アカバナ科)

ヌスビトハギ(マメ科)は刈り残したせいかフサフサに満開!種はひっつきむしと呼ばれ動物について遠くに運ばれます

エノキグサ(トウダイグサ科)は棒状の雄花からお皿のような総苞に受け止められて雌花と受粉するしくみなのだそうです

オニドコロ(ヤマノイモ科)は葉の互生や花の付き方がヤマノイモとは違います。雌花が結実してきています

ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科、帰化種、有毒)もカラフルに結実

カキノキ(カキノキ科)の果実が色づいてきました

暑い中、多くの作業が進みました。皆様お疲れ様でした!