wacci 1stフルアルバム『日常ドラマチック』
言葉と歌を大切に届ける5人組のポップスバンド、wacci(ワッチ)。
日常ドラマチック。
まさにwacciが、ずっと音楽を通して伝えてきてくれたすべてをこのひと言に詰めてくれた気がする。
泣いたり笑ったり。それだけで毎日ってじゅうぶん忙しい。
そんな、日常をがんばるあなたに聞いてほしい。
特別なことなんてひとつもないかもしれない。でも、それがどんなに特別なことなのか。
このアルバムが、カメラのシャッターをきるように、日常の大切な景色の切り取り方を教えてくれると思います。
なによりも、だれよりも、やさしくそばでよりそってくれる音楽たち。
その中から1曲、紹介します。
『君なんだよ』
(映画「四月は君の嘘」挿入歌)
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幸せだって思った 君の事ばかり思った
誰もが限られた時の中で探してる
自分を忘れないでいてほしい人 それは君なんだよ
誰かにとってはきっと いつもと同じ今日だって
僕らにとってはきっと 二度とない一日
最後の1ページが 春風にめくられてゆく
抱きしめたいと思った 愛されたいと願った
言えなかった言葉達が 空に溶けてゆく
涙をはじくような 君の笑顔を焼き付けた
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きっと、“ずっと”なんてないのはわかってる。
だけど、今すすむこの時は“確か”であること。
そして、いつかのあの時も“確か”にあったこと。
永遠をあきらめたいつかのあの景色、そして今見ているこの景色も。
想うたびにせつなくなってしまうから、そっとしておきたい、なんて思ったりするよね。
だけど、この曲を聴くとそんな景色があざやかな色を取り戻していく。
手を伸ばしても届かない永遠を考えるよりも、大切な人の心の中にいられることが、ずっと近くて、大切なんだなって。
だから、つながっている瞬間に、声が届くこの時に、ちゃんと心をぶつけるほどの『ありがとう』を伝えなきゃって思わせてくれる。
出会えたこと。そばにいたこと。
そして、さよならをしたことさえも。
二度とはない、そんな物語を終わりなく心の中で共有していけたら。
日々は劇的に、なる。
そんなことが伝わってくる、曲なんだと思います。
ボーカル橋口さんが歌う言葉が描く物語に、wacciのキラキラかがやくようなサウンドが背景になるよう。
たくさんの人に、届いて欲しい。