本日(1月14日)、日本銀行が発表した2021年12月の企業物価指数(速報)は、前年同月比で+8.5%でした。11月に続いて高い水準が続いています。特に、注目すべきは、輸入物価指数は前年比+41.9%で、2ヶ月連続で40%を超えました。

 消費者物価については、最新の2021年11月において前年同月比は0.6%の上昇です。ですから、企業物価の上昇は、消費者物価に反映されるまでには至っていないことになります。

 これは、企業が資材等の調達価格の上昇を販売価格に転嫁しきれていない、ということでしょう。しかし、今後は、企業は資材価格の上昇を負担しきれなくなり販売価格に転嫁してくる可能性があります。そうなると、消費者物価も上昇傾向になるでしょう。実際、携帯電話の値下げの影響を除けば、実は消費者物価上昇は2%程度になります。消費者物価における携帯電話値下げの効果が切れる来年4月には、日本銀行が長らく目標としてきた2%に達する可能性があります。

 

 桜井シュウは、これまで輸入物価の上昇によるインフレは、国民生活を苦しくする悪いインフレであると指摘してきました。長らくデフレが続く我が国では、物価が上がればなんでもよい、というような誤った考えが広がっているように感じます。桜井シュウは、デフレ脱却が輸入物価インフレによって起こった場合には、国民生活が苦しくなることを指摘してきました(2013年4月2021年8月など)。デフレ脱却が、賃金上昇が主導するようなものであれば良いのですが、現状はそのような状況にはなっていません。

 

 賃金引上げのための政策の実現が求められます。桜井シュウは、具体策として、最低賃金の引き上げ、派遣労働から直接雇用への切り替え、政府が決定できる医療・福祉分野(介護士など)の賃上げなどを提案しています。