先日(11月12日)、ノーベル生理学医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授は、がん免疫薬の「オプジーボ」に関する特許について、小野薬品工業が本庶教授と京都大学に計280億円を支払うことで和解しました。

 本庶先生からは、日本の大学研究の資金不足についてヒアリングさせていただいておりました。このことは、このブログでも報告した通りです。本庶先生は、大学研究について正当に評価される仕組みが必要であり、正当に評価されればもっと資金が大学研究に回ってくるはずだ、と主張していました。


写真:2019年5月20日に京都大学の本庶佑先生を訪問


 今回の小野薬品との和解では、本庶先生に50億円、京都大学に230億円が支払われるとのこと。これまで、本庶先生は、これからの世代をになる若手研究者に少しでも多くの研究費を確保したい、と言っておられました。本件が、そこに向けての大きな一歩になったと考えます。

 

 ただし、本庶先生の研究だけでなく、正当に評価されず、安く買いたたかれてしまっている大学研究は少なくありません。本庶先生は、特に日本企業に研究の目利きが足りていない、と指摘していました。そして、場合によっては外国企業の方が日本の大学研究を高く評価して高額で買い取っていくということも起きている、と嘆いていました。

 大学研究の目利き、という根本的な問題に取り組むきっかけにしてもらいたいと思います。